WINDOW RESEARCH INSTITUTE

ARTICLES

巨匠たちが窓に込めた思い

「窓」のデザインの可能性を開拓した3人の巨匠建築家が窓に込めた思いを、建築史家の藤岡洋保氏が紐解く連載

藤岡洋保

葉祥栄 光をめぐる旅

Shoei Yoh: A Journey of Light

1970年代にインテリアデザイナーとして設計活動を開始した建築家・葉祥栄。2019年、葉に関連する資料は九州大学に寄託され、現在、九州大学葉祥栄アーカイブにてその整理が進められている。また、2013年の展覧会『Archaeology of the Digital』をきっかけにカナダ建築センター(CCA)にも葉の資料の一部が所蔵されている。木造表現とデジタルデザインの先駆者として再評価の機運が高まる気鋭の建築家は、「自然現象としての光」を自らのデザインの中に追い求めた。アーカイブ資料を紐解き、葉祥栄の目指した「光」に迫る、日本とカナダの研究者による全7回の連載。

岩元真明

写真は窓辺で生まれる

Photography was Born at the Window

写真評論家のフランチェスコ・ザノットが、窓をキーワドに写真の起源を読み直す。

フランチェスコ・ザノット

写真評論家、キュレーター

Light Matters

無形ながらも建築の重要な構成要素である光。近現代の建築家が思考した光の扱い方を、ドイツを拠点に照明設計の研究に携わるトマス・シェルケ氏が紹介する。

トマス・シェルケ

内田祥哉 窓と建築ゼミナール

建築構法学の創始者で、建築生産研究の第一人者として今なお活躍する内田祥哉による、窓と構法に関するレクチャーシリーズ。ゼミの幹事には門脇耕三、藤原徹平、戸田穣の三氏を迎え、議論を深める。

内田祥哉 幹事:門脇耕三、藤原徹平、戸田穣

柱間装置の文化誌

Study on Hashirama-Sochi; Equipment In Between

日本伝統の窓の概念、柱間装置。開放から閉鎖、昼から夜、古代から未来など、様々に変化していく建築の姿を撮り下ろしの短編映画で考察。

早稲田大学 中谷礼仁研究室

国内モダニズム建築の窓ー保存と継承

20世紀初頭に生まれたモダニズム建築は、日本独自の文化的・環境的要因と応答しながら、国内でも様々なかたちで実践された。しかし、貴重な近代建築は現在、老朽化や所有権をはじめとした様々な要因によってその姿を消しつつある。後世に残すべき価値ある建築物の記録を目的に、日本のモダニズム建築の試みと歴史を考察する。

窓からのぞく現代台湾

Contemporary Taiwan through a Window

アジア・中東11カ国の集落・民家をめぐって旅した経験を経て、現在は台湾北東部・宜蘭(イーラン)に暮らしながら建築設計に従事する田熊隆樹さん。本連載では、田熊さんが窓を通して切り取る様々な台湾の「今」を追っていく。

田熊隆樹

Fieldoffice Architects

茶室の窓

Windows in Japanese Tea Rooms

文化・宗教が色濃く存在し、建物にも装飾が用いられるのが当たり前だった時代において、あえて華美な装飾をあしらわずにつくられた特異な建物、それが茶室である。本連載では日本建築に大きな変化をもたらした茶室の窓に着目し、その特色を解説していく。

三井嶺

建築家

デンマーク建築家連続インタビュー

Window Research Institute

「Windowology: New Architectural Views from Japan」展に際し、会場であるヴィラム・ウィンドウ・コレクションの協力の下、4組のデンマーク建築家に行った連続インタビュー。

窓研究所

窓の音と動きの図鑑

Index of Window Sounds and Movements

「窓」の開閉する「音」と「動作」を抽出・観察し、私たちが耳や目で「窓」をどのように認知しているかを解き明かす取り組み。「窓の音と動きの図鑑」は「Window Products Inside」の最初となるリサーチプロジェクトで、窓研究所とプロダクトデザイナー小宮山洋との協働で行われており、映像表現を岡崎智弘が作りあげている。

小宮山洋

プロダクトデザイナー

窓のふるまい学[北欧編]

Window Behaviorology on Nordic Architecture

20世紀初頭、それまで民族誌的連関の中にあった建築が産業社会的連関に取り込まれていく移行期に、北欧の建築家たちは両者の衝突や摩擦の中で、民族誌的な質を捨てきれずに工業化の波を受け止め不思議なハイブリッドをつくり出していった。東京工業大学 塚本由晴研究室が、スウェーデン、フィンランド、デンマークの名建築の窓を分析する。

塚本由晴研究室

東京工業大学

アルド・ロッシの窓

Aldo Rossi’s Window

片桐悠自

建築理論家

2021年度研究事業 疫病と窓

公益財団法人窓研究所は、当財団が関係した研究の成果を共有するため、2022年4月23日(土)に「WRI session 研究報告会2022」をオンラインで開催し、その第二部では「疫病と窓」をテーマにした4名の研究者・建築家による研究成果報告を配信しました。

窓の社会学

Window Sociology

5人の社会学者による窓に関する考察。

浜日出夫、西川純司、町村敬志、山本理奈、原田 豊

窓をかさねる

Bridging Windows

今を生きるアーティストたちの窓との関わり、距離感、あるいは窓から想起するストーリーを、その傍らで作品の魅力を探求し、その姿を伝えていくキュレーターにつないでいくリレーエッセイ。場所の記憶と結びつく窓。窓に、記憶に、映し出されるものたち。窓のかさなりから、なにが見えてくるでしょうか? 絵:かっぱ橋亀吉

疾駆, the Yutaka Kikutake Gallery magazine

藤森照信の「百窓」

Terunobu Fujimori’s One Hundred Windows

古今東西の建築を見て回った建築史家の藤森照信氏が、日本全国の歴史的建築から、よりすぐりの魅力をもった「窓」を1件ずつ紹介するシリーズ企画。

藤森照信

建築史家・建築家

窓のふるまい学[スイス編]連続インタビュー

Window Behaviorology in Switzerland

ル・コルビュジエやマリオ・ボッタ、ピーター・ズントーなどの多くの建築家を輩出し、豊かな自然と文化的多様性のなかで独自の建築文化を発展させてきた国、スイス。建築家・貝島桃代氏の主宰する「建築のふるまい学」研究室(スイス連邦工科大学チューリッヒ校/ETHZ)が、スイスを拠点に活躍する建築家たちに「窓」をテーマとした連続インタビューを行う。

貝島桃代教授主宰「建築のふるまい学」研究室

スイス連邦工科大学チューリッヒ校(ETHZ)

窓のふるまい学

Window Behaviorology

窓のまわりには、光、風、人が呼び寄せられ、豊かな生活が溢れている。東京工業大学 塚本由晴研究室による、世界各国の窓のふるまいのコレクション、そして分析。

塚本由晴研究室

東京工業大学

窓の仕事学

Window Workology

日本の手仕事の現場で光や風、湯気といった自然の要素を調整することで、人とともに「働く窓」を調査。地域ごとに特色ある手法や独自の価値観をもつ工房や作業場の調査から、もの、人、自然、街を相互に連関させる“窓”のあり方を考察する。

塚本由晴研究室

東京工業大学

窓語アラカルト

Window Terminology à la Carte

日本語、英語、ドイツ語、イタリア語などを対象に、「まど」を意味する言葉を比較研究。語源からことわざまで、言語学的アプローチによる連載。

植田康成

第15回 ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 2016 「en: アート・オブ・ネクサス」

Japan Pavilion, The 15th International Architecture Exhibition, La Biennale di Venezia 2016

第15回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館のテーマは「en: アート・オブ・ネクサス」。出展作家、会場デザイナーたちは、そのテーマをどう捉えたのか。また、彼らの考える、建築においてのさまざまな「窓」のすがたとは。実作を例に、話を伺った。

マドソト  外の風景こそ主役

Madosoto, Outside Scenery As the Main Element

窓の向こうに何があるのか、どんな景色が広がっているのか。そうした窓の外のことを「マドソト」と呼びたい。有名な建築の外観や内観は想像できても、その建築から何が見えるのかは意外に思い出せないのではないか。しかし人は景色を見るものだ。壮大な自然や立派な庭、あるいは都市の夜景でなくても、人びとはふとした瞬間に、窓の外に視線を向ける。

窓際の居場所

Vague Focal Space at the Window

窓際は、もっとも外に近い内部であり、内部に入り込んだ外ともいえる。環境の影響を受けやすく、その制御のいかんによって、建築全体の質が決まるといっても過言ではなく、窓際が見せ場の建築は多い。都市や自然へ開いていくための前線だが、単に開けばよいわけではない。そこにはどんな場所が生まれてきたのか。新旧のものを織り交ぜながら、窓際の居場所を紹介していく。

窓からのぞくアジアの旅

Traveling Asia through a Window

中国からイスラエルまで、アジア・中東11カ国の集落・民家をめぐった「窓」の記録。

田熊隆樹

Fieldoffice Architects

ジャン・プルーヴェの窓

Jean Prouvé's Windows

金物職人として自身のアトリエを立ち上げながら、ル・コルビュジエをはじめとした先進的な建築家との協働を通して、自身もモダニズムを先導する建築家となっていったジャン・プルーヴェ。プルーヴェの実践を構法と意匠の両面から研究している構造家の横尾真が、その実験的な窓の試みを解き明かす。

横尾真

構造家

シンポジウム『THE SAGA OF CONTINUOUS ARCHITECTURE 連続的建築は、これからも連続するか?』

THE SAGA OF CONTINUOUS ARCHITECTURE

日本を代表するデジタルファブリケーションの研究者、東京大学准教授 小渕祐介氏による、建築とテクノロジーの最先端で活躍するゲストを迎えた連続インタビュー。

小渕祐介

東京大学准教授

連載 窓辺のひとびと

By the Windows

窓からのぞく部屋の様子、窓から外を眺めると見える景色、移りゆく車窓の風景。人の生活に曖昧な境界線として存在し続ける窓は、当たり前のようにそこにありつつ、ときに風景を絵画のようにも切りとります。小説家 滝口悠生さんとともに窓のある風景を巡り、その窓に寄り添う人の様々に耳を傾けます。

滝口悠生

小説家

ホンマタカシ対談

Takashi Homma's Conversations on Photography

窓と写真の関わりを考察してきた写真家ホンマタカシによる、写真家、美術家、建築家らへのインタビュー記録。

ホンマタカシ連載 窓と写真

Windows and Photography

写真家ホンマタカシが自身の写真とテキストで切り取る、気になる窓。

ホンマタカシ

写真家

トゥデイ イエスタデイ

Today/Yesterday

ロンドン在住のアーティスト・横溝静が、日常が大きく変わりゆくなか、窓辺にさりげなく広がる日々の景色を写真とテキストで綴る。

横溝静

アーティスト

ウィンドウズ イン アート

Windows in Art

美術評論家オシアン・ワードが、ルネサンス絵画から現代アートまで、窓を手掛かりに美術を読み直す。

オシアン・ワード

美術評論家

窓学10周年記念窓学展/窓学国際会議

Windowology 10th Anniversary Exhibition & Symposium

窓学の10周年を記念した展覧会『窓学展―窓から見える世界―』及びシンポジウム「窓学国際会議―窓は文明であり、文化である―」の関連記事を集めたシリーズ。

窓研究所

中国建築の窓

Windows in Chinese Architecture

日本建築とも西洋建築とも形式が異なる、中国建築の窓。中国近現代建築史が専門の著者による、知られざる窓文化の論考。

市川紘司

東北大学大学院工学研究科助教

融通無碍な境界

Open Spatial Interfaces—A Record of 40 Years of Field Research

世界には、様々な建築文化が存在しています。
それぞれの文化圏で滞在調査を行う建築家の、40年間に及ぶ研究記録。

八木幸二

建築家

小さな建築のような本棚

A Bookcase like a Small Building

建築家の大西麻貴さん、百田有希さん夫婦の若き建築事務所o+hに、「本棚」の制作を依頼。そこからスタートしたプロジェクト。作品完成までを追う連載コンテンツ。

大西麻貴+百田有希

建築家

窓の変遷史

The Developmental History of Windows

日本近現代建築において、アルミサッシの登場と進化は、建築の意匠と工学、いずれにも大きな影響力を持ちました。建築部品・構法史の第一人者による、アルミサッシの変遷の解説。

真鍋恒博

第16回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 2018

The 16th International Architecture Exhibition, La Biennale di Venezia 2018

第16回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展の開催に際して窓研究所が実施した、建築家・建築理論家・美術家らへのインタビューの記録。

展覧会レポート:第16回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 2018

Exhibition Report: The 16th International Architecture Exhibition, La Biennale di Venezia 2018

編集者・柴田直美による第16回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展2018の詳細なレポート。

柴田直美

編集者

窓の路上観察学

Fenestration Observations

日本を代表する前衛芸術家・赤瀬川源平による随筆『超芸術トマソン』の英訳者、マシュー・ファーゴが窓目線で綴る路上観察記。いつもとは別の角度から街を見ると、新しい発見がある。意図せぬ動機から生まれた「窓芸術」の面白さをユニークな視点で語る。

マシュー・ファーゴ

翻訳者

北欧の窓

Scandinavian Windows

日本および北欧の近代住宅史を専門とする和田菜穂子が、光と空間に焦点を当て、北欧建築の開口部から差し込む様々な光を紹介する。

和田菜穂子

建築史家

窓をつくることから学ぶ

The Joys of Making Windows

世界各国でベニヤなどの素材を用い、窓をつくる実践的な窓の研究。
「窓をつくることから学ぶ」は、YKK AP株式会社 窓研究所が取組む「窓学」の一環として、慶応大学SFC小林博人研究室との協働により行われました。

カラーズ オブ ウィンドウ

Colors of Windows

木や土が生み出す、澄み切った空気。台所からホクホクと流れ出す、白いろの蒸気。大地に芽吹く草木と、花瓶に浮く切り花の束。夕焼けに染まる空と、液晶テレビの三原色。
人々の暮らしと自然をつなぐ窓辺には、たくさんのいろが混ざり合う。韓国、日本、インド、タイ、そしてもうひとつは想像の場所から───水彩画家のビョン・ヨングンさんが描く、いろとりどりの窓のはなし。

ビョン・ヨングン

水彩画家

ロンドン窓コラム

Window Column from London

ロンドン在住の建築家・川島奈々未が、建物の窓に着目しながらロンドンの歴史や文化を読み解いていく。

川島奈々未

建築家

チリ窓コラム

Window Column from Chile

建築家・原田雄次による、サンチアゴ・バルパライソ・チロエ島を巡るチリ窓コラム。

原田雄次

Smiljan Radic

パリ窓コラム

Window Column from Paris

20代の若さで、仏・パリの建築事務所「TeePeeArchitects」の共同代表として多くのプロジェクトを手掛ける建築家・舟木嶺文が、現地からの独自の視点でフランス窓を語る。

舟木嶺文

studio D architects

窓の空間心理学

述べ500人以上の高校生・大学生が記述した「記憶に残る窓の風景」。

小林茂雄

東京都市大学教授

スローフードと窓

Slow Food and Windows

スローフードに登録されるイタリアの伝統的な食品を建築の視点から調査する研究者の正田智樹が、気候や地形と密接に関わる建築部位である窓に着目し、スローフードに登録される地域固有の伝統食のおいしさと身の回りの自然を活用する窓との関係に迫る。

正田智樹

研究者

ウィンドウ モメンツ

Window Moments

窓研究所が、世界中の窓の瞬間を映像でお届けします。

窓研究所

ブックセレクション

窓研究所による、窓に関する書籍のご紹介。

窓研究所

まどけんちく体操

2010年より「けんちく体操」の世界発信をスタートした田中元子が、世界の窓の形を身体で表現する「まどけんちく体操」を展開する。

田中元子

mosaki