-
葉祥栄 光をめぐる旅――イントロダクション
…間の営みへの再考を促す、冷徹で詩的でもある近代性である。地球環境問題が深刻さを増し、デジタル技術によって人々の生活が急速に変化している今日で…
-
原広司「粟津邸」の窓 闇を照らす光の空間
…を越境しながら表現を追求していく。その挑戦は、建築デザインや環境設計にも及んでいった。1960年、粟津は菊竹清訓や黒川紀章、槇文彦らと建築運…
-
フランソワ・シャルボネ(Made in)
…ることですが)クライアントの希望はかなり漠然としていて、立地環境を屋外で味わえるようにしてほしいということが、唯一の具体的な要望でした。敷地…
-
吉村順三・奥村昭雄「愛知県立芸術大学」の窓 自然と棲まう具体の科学
1966年に吉村順三と奥村昭雄の設計で建てられた「愛知県立芸術大学」。キャンパスは緑豊かな愛知県長久手市の丘陵地に建ち、光・空気・音といった…
-
第10回 波打つ学校 陳仁和《三信家商波浪大樓》(高雄)編
…から教室が見える」ことが求められるらしく、そういった国の教育環境も影響しているのかもしれない。この改修では四角い窓に変えられたものの、「波」…
-
ザ・プリンス 軽井沢:清家清の窓の素材性
…ャーウィンドウをはじめ、多様な開口部の設えによって豊かな⾃然環境との調和がはかられている。建築家の能作文徳氏が、それぞれの窓まわりを辿ること…
-
風景の観察から建築が始まる──ヨハンセン・スコブステッド・アーキテクター インタビュー
…キャーン・リバー》といった彼らの代表的なプロジェクトは、自然環境に人が建築を通しどのように介入できるかの緒を与えてくれる。共同代表の一人であ…
-
第8回 鳩小屋の浮かぶ町
…、回を重ねるごとに鳩が減るらしい。残酷な世界だ)、この繊細な環境調整が鳩たちのコンディションを左右するのだ。おじさんは言う。 「鳩も人も同じ…
-
「札幌の家・自邸」の試み
…の、上遠野の自邸である。カラマツとヒバの木立に囲まれた豊かな環境のなか、経年したコールテン鋼のフレームとレンガ壁が美しい、卓越したプロポーシ…
-
ヘルツォーク&ド・ムーロン
…もまた私たちがそれを通してものを見るための道具であり、身体と環境との関わりを媒介するものですから、病院といった施設においては特に重要性を帯び…
-
第7回 山を降りるスレートの村 屏東編
…変わった家であるが、それほどまでにこのスレートを豊富に使える環境だということなのだろう。 中に入ってみると、内部の床や壁もほとんどがスレート…
-
聖なる侵入アルド・ロッシの窓
…が他の言語に訳しにくいことをロッシが吐露する箇所がある。 環境と時間の両方を意味するイタリア語“テンポ”はあらゆる構築行為を司る法則である…
-
黒石いずみ(建築理論家)「窓をめぐる生活世界のコロナ考現学」
…まで「コロナ考現学」と題し、コロナによる生活様式の変容と地域環境の変化について、学生や山形の高校生、地域の方々と協力して取り組んでいます。今…
-
金野千恵(建築家)「窓からみた健康へと向かう建築」
…南書なのですが、実はそのなかにはすごく建築的な課題や、いかに環境を整えるかというテーマに関する記述がたくさんあります。19世紀、感染症や飢餓…
-
西川純司(社会学者)「近代日本における感染症と微気候をめぐる実践」
…治以降なのですが、工業化と都市化によって、人びとが劣悪な労働環境や居住環境、あるいは貧しい栄養状態に置かれたことがきっかけになったといわれて…
-
土居義岳(建築史家)「19・20世紀フランスにおける初期環境工学的アプローチによる住宅計画」
…されるおもに労働者むけの安い住宅です。ここでの問題は、まさに環境が悪いという不衛生問題であるとともに、地主問題でもありました。すなわち民業と…
-
EMIアーキテクテン
…合住宅》(2014–17)は交差点の角に位置し、街に開かれた環境にあるため、通りとも、付近の建物とも関係性をもっていますが、こうした環境にお…
-
第1回 吉阪隆正《三澤邸》山の斜面にお辞儀して のぞき込む窓
室内に光を導くため、あるいは風を通すため。窓には住環境を快適にするという大きな役割がある。また店舗の窓のように、あえて中の様子を外に見せるた…
-
三岸アトリエの窓、変化と継承
…0年を超える歳月のなかで変わったのは建物だけではなく、周囲の環境もまた然りである。かつて存在した武蔵野の雑木林は住宅街へと変わり、旧玄関の窓…
-
クリスト&ガンテンバイン
…構成するか、その基礎となる原則は何か、そしてその原則は周囲の環境とどのように関係しているか、ということです。 その意味では、スイス国立博物館…
-
ジャン・プルーヴェの窓 #2──プルーヴェ自邸の窓
…平屋建ての外形が採用されている。南面に開けたファサードは敷地環境に応答しており、中央に大きなガラス窓、その他は1メートル幅を共通とした援用部…
-
最終回 窓からのぞいたアジア
…けられていた。「浮いた屋根」と名づけたこの工夫は、同じく砂漠環境であるイラン・ヤズドのように、地下水路や中庭、貯水槽につながる塔などに設けら…
-
ペーター・メルクリ
…分かってきました。気候条件の違いもその大きな要因です。ことに環境意識の高まった昨今では、ガラスがどれくらいの厚みでなければならないかといった…
-
横溝静|Today/Yesterday #2
…は届かず、電気も水道も通っていないというそのオフ・グリッドな環境に興味を惹かれた。オーガナイズ側が出すテーマに沿ったプロジェクトを提案し、受…
-
70年代「Window」スナップからドイツ現代写真へ
…んだんと打ち解けていって、次第に自分の仕事に集中できるような環境をつくることができました。 日本の家庭に足を踏み入れる機会はなかなかなかった…
-
ジョン・A・カミナダ
…ならず、テクノロジーの発展や、とりわけここ数十年高まっている環境およびエネルギー消費への関心からどのような影響を受けているのかについて研究を…
-
横溝静|Today/Yesterday #1
…ってきて、昼食後はまた作業、淡々とした毎日である。住む場所や環境が変わっても、自分たちのやることは同じだったから、別に生活が変わったわけでは…
-
マリオ・ボッタ
…。住空間はその上の階に置きます。 つまり、生活空間は、周囲の環境に直に触れるというより目で見るためのもので、庭へ出るにはいったん下の階へ降り…
-
滝口悠生|第3回 自宅
…しい家で生活をはじめると、最初のうちはどこでなにをしていても環境が変わった新鮮さとぎこちなさとがない交ぜになっていて、前より便利に感じること…
-
Gigon / Guyer(ギゴン/グイヤー)
…自身の窓観がどう変わったかを、スイス建築で現在求められている環境・エネルギー問題と絡めてお話しいただければと思っています。 アネット・ギゴン…
-
Vol.4 住宅の窓の記憶
…は光だけでなく、電波や音が通りぬけることで、その場所らしさや環境の変化に改めて気づくことがある。第4回は「住宅の窓」の記憶を取り上げる。 …
-
第5回 北イタリア・モデナの“伝統的な”バルサミコ酢
ぶどうから造られる果実酢で、イタリア料理には欠かせない調味料、バルサミコ酢。北イタリアの都市モデナでは中世より貴族や皇帝の間で疲労回復や消化…
-
Vol.0 窓をめぐる記憶を収集する
…経験したかという出来事の内容と、そのときの場所や時間、周囲の環境や人の様子、そしてそのときの自分自身の心理的状態などが関連づけられるものであ…
-
第26回 イラン タフテ・ソレイマーン編「囲うことから」
…うだ。研究者はそう言って近年の儀式での写真を見せてくれた。 環境の特異点であり、土地の歴史においても深い意味をもつ大きな火口湖。配置平面図を…
-
窓─ 建築と共生の境界
…を設計するには、内部に十分な採光がとれているか、設計の内容が環境に適しているかなど、検証すべき点がたくさんありますからね。どれも建築にとって…
-
第4回 ボルミダ渓谷・段々畑の赤ワイン
…開き方が調節できる窓を設え活用することで、温湿度を一定に保つ環境をつくっている。こうしてより複雑なアロマや風味をもつ赤ワインが生産される。 …
-
第25回 イラン・タブリーズ編「都市はバザール」
…光を落としている。パラパラと雪が入ってくる状態は、厳しい外部環境と人間の空間を調停しているような美しさがある。電気のなかった時代には、この穴…
-
Ch.1 アトリエから見るアーティストの内面
…に積極的に取り組んでいた。寝室があった男性専用の東棟は周囲の環境から完全に隔離されていたが、アトリエがあった北棟は眺めに恵まれ、美しい庭園へ…
-
6a architects トム・エマーソン 自然史の中の建築
…物をテーマにした映像作品の制作を依頼しました。これまでも彼は環境にまつわる多様な側面、たとえば私たちが環境の中でどのように存在しているか、そ…
-
第3回 ジベッロ村の生ハム・クラテッロ
11月頭、パルマから北に車を走らせジベッロ村を目指す。旧市街地を抜けると畑とポツポツと立ち並ぶ民家が見えてくる。さらに車を北に進めると、急に…
-
第23回 イラン・東ギーラーン編「家を“置く”」(前編)
…が用いられてきたため、隙間だらけで窓をつくりやすい。そんな住環境で育ってきた私には、窓のつくりづらさから生まれたこのような大胆な空間は、それ…
-
窓─「開口部」から「装置」へ
…築というツールを通して、たとえば建築テクノロジーの活用から、環境的条件、そして法規範や慣習にいたるまで、建築家がいかに現代の暮らしを分析でき…
-
「FREESPACE」を窓から覗く PART 3
HOLY SEE PAVILION/ローマ法王庁パビリオン アンドリュー・バーマン キュレーター: フランチェスコ・ダル・コ(建築史家/ヴェ…
-
塚本由晴 窓のふるまい学/前編
…所属していた坂本一成研究室(東京工業大学大学院)のテーマは「環境としての建築」でした。これは建築をオブジェクトとして対象化してとらえるのでは…
-
「FREESPACE」を窓から覗く PART 2
…ルツィエ 「WORK BODY LEISURE」と題し、労働環境とその条件の劇的な変化によって生まれる、空間構成や暮らしの状況、人間の身体と…
-
窓の短編映画 日吉大社“The Birth Canal”
…1971、東京) ・滋賀県「国指定史跡 日吉神社 保存管理・環境保全計画書」 (2009) ・嵯峨井建『日吉大社と山王権現』(人文書院、19…
-
第2回 トレンティーノの貴腐ワイン
ミラノから東に車を走らせ、ヴェローナを北に抜けると、イタリアで一番大きな湖であるガルダ湖が見えてくる。さらに湖沿いを北へ走り続けるとトレンテ…
-
Liquid Light 流れ出す光
…建物をそのまま利用するだけでは、新しいサラ・ベケットに必要な環境を十分に整えることができなかったからです。なので、納得できる増築方法が見つか…