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「Light is Light and Light(光は、明るく、軽い)」
…ない。インテリアに表れる木構造は《ギャラクシー富山》における鉄骨材を用いたパラメトリック・デザインを予告しているようにも見える。この対極にあ…
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ジャン・プルーヴェの窓 #3 ――《ヴィルジュイフの仮設小学校》の窓
…ら始まり、1957 年春頃に竣工している。建設はパリにあった鉄骨施工を専門とするグゥミ社(Société Goumy: 仏)が受注し、全ての…
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フランソワ・シャルボネ(Made in)
…中規模都市圏があり、もう一方は[線路やプラットホームなどの]鉄道専用地になっています。その両極性を強調するために、細く伸びる建物の側面それぞ…
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吉村順三・奥村昭雄「愛知県立芸術大学」の窓 自然と棲まう具体の科学
…を考えてみたい。 なぜそこに灰皿と椅子があるのか? 愛知環状鉄道の駅を降りて西へ10分ほど。豊かな自然環境と接近した緩やかな歩道を登ると小高…
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第10回 波打つ学校 陳仁和《三信家商波浪大樓》(高雄)編
…台湾で一般的な人造石研ぎ出しとなっており、教会に並ぶベンチも鉄パイプと木の板でできたシンプルなものである。その親しみやすさは、陳仁和が「台湾…
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藤森照信|第六回仁和寺金堂の〈蔀〉
…猟採集の縄文時代が終わり、紀元前3世紀頃、大陸から水稲耕作と鉄器が伝わって弥生時代が始まったとき、新しい時代を容れる器として、高床式住宅が入…
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ザ・プリンス 軽井沢:清家清の窓の素材性
…のユニットであると説明にはありますが、図面を見ると現場打ちの鉄筋コンクリートです。おそらく反復する客室は、同一の寸法のインテリアと設備になっ…
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風景の観察から建築が始まる──ヨハンセン・スコブステッド・アーキテクター インタビュー
…そこで設計のヒントを得ようと、伝統的な方法を用いてつくられた鉄塔や、その他の亜鉛メッキ鋼でできたさまざまな構造物を調査しました。そして山形鋼…
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第8回 鳩小屋の浮かぶ町
農地の中にポツンポツンと建つ家。その上に浮いている小さな小屋。台湾の地方で暮らしていると遅かれ早かれ気づく、少し変わった風景だ。 台湾では、…
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「札幌の家・自邸」の試み
北海道を代表する建築家・上遠野徹(1924-2009)による「札幌の家・自邸」は、コールテン鋼の鉄骨フレームによるカーテンウォール、複層サッ…
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カイ・フィスカー設計ステファンスガードの店舗
コペンハーゲン市内に建つステファンスガードの集合住宅の一階店舗。戦時中の材料制限のため鉄筋コンクリートの使用に制限がかかったため、軽量コンク…
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藤森照信|第四回 旧グラバー住宅の〈フランス窓〉インドから日本へとたどり着いた窓
…であったオランダに託し、オランダ海軍の直接指導の下、〈長崎製鉄所〉(軍艦製造を主とした総合機械工場)を建設する(1861年)。対抗する開国派…
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第7回 山を降りるスレートの村 屏東編
…いるのかもしれない。妹島和世の住宅「梅林の家」(2003)の鉄板に開けた開口部も連想させる。そこから見る風景は、たしかに特別なものだった。 …
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聖なる侵入アルド・ロッシの窓
…”は、中庭に開かれた四つの壁だけで構成されており、中庭側には鉄筋コンクリート造の納骨箱が配された壁が設けられている。この内壁に沿って周回する…
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金野千恵(建築家)「窓からみた健康へと向かう建築」
…泊9名、登録定員29名です。カミヤト凸凹保育園は住宅地に立つ鉄骨平屋で、認可保育園は90名、放課後等デイサービスは10名の定員です。 それぞ…
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EMIアーキテクテン
…言いますと、たとえば《シュパイヒ区画の住宅・商業複合ビル》は鉄骨造なので、理論上は壁を減らして開口部をもっと広く取ることも可能でした。しかし…
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藤森照信|第三回 三田演説館の〈上げ下げ窓〉
…るので不思議に思い、窓枠の破損個所をのぞくと、紐につながれた鉄の丸棒が上下していて仕組みが分かった。100年以上もちゃんと動いており、上げ下…
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旧京都府茶業会館/宇治茶のための拝見窓
京都府宇治市にある茶業会館。公益法人京都府茶業会議所の建物として建設され、現在は宇治茶道場「匠の館」としてお茶の教室などで使われている。壁面…
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札幌農学校第2農場 穀物庫/コーン貯蔵のための窓
北海道札幌市の北海道大学内にある明治9年に建てられた穀物庫。クラーク博士の大農経営構想によって、乳牛の濃厚飼料となるコーンを貯蔵する倉庫がマ…
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大崎漆器店 通り土間/漆と高窓
大崎漆器店の通り土間。土間におかれた釜戸で完成した漆器を蒸すことで漆器の品質を確かめる。高窓から釜戸の熱や蒸気を逃がし、採光する。高窓は2階…
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第0回 植田実 窓際を読み解く6つのトピック
…係に興味を惹かれました。 ――――ロの字プランです。1階は鉄筋コンクリート造で縦長窓が付いていて、2階は木造でぐるりと窓が続いている。リボ…
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三岸アトリエの窓、変化と継承
…み合わせた平明な外観の南東面に、二層分の高さの全面ガラス窓と鉄骨の螺旋階段が設けられ、竣工当時はかやぶき屋根の農家や周囲に広がる田畑に眺望が…
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子規堂/勉学のための曇りガラス窓
愛媛県松山に再現された正岡子規が17歳までを過ごした生家。中学生の頃の子規は、3畳の勉強部屋で漢詩などの習作を重ねた。部屋の二面が小割りの曇…
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林ぶどう研究所/マスカット温室の窓
岡山県北区津高にあるマスカットを栽培するための温室。マスカットの育成には約20℃の気温と、紫外線を多く取り入れることが好ましい。そのため温室…
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角海家/望楼の窓
石川県輪島市黒島門前町にある廻船問屋。明治4年(1871年)の大火により1度焼失したが、翌年に再建された。主屋の一角の望楼から日本海を望むこ…
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第3回 涼亭の行方 蘭嶼・後編
…嬉しさがあった。その目で集落を見渡すと、コンクリートあるいは鉄骨でこしらえた涼亭が、多くの水泥屋に付属していることがわかった。 タオ族の涼亭…
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古書尚学堂/本の窓
京都市中京区にある古書店。通りに面して本棚が組みこまれた造り付けのショーケースと出入り口が設けられ、溢れんばかりの古書がショーケースや店先に…
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ジャン・プルーヴェの窓 #2──プルーヴェ自邸の窓
…が埋め込まれており、その軸を支点に回転する、窓枠を不要とした鉄製回転扉でもある。φ80ミリ、4.5ミリ厚の回転軸部の鉄骨丸柱は、屋根を支える…
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カクキュー八丁味噌/味噌蔵の窓
愛知県岡崎市にある八丁味噌の蔵。同社の明治40年築の味噌蔵「大蔵」は、現在史料館として使われている。2階はかつて、蒸した大豆をむしろの上に広…
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第1回 「鬼」の来る窓 屏東編
…窓には治安が悪かった時代の名残として、日本人には馴染みの薄い鉄格子が嵌められているが、この赤い紙はむしろ精神的な防御のために貼られているよう…
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佐藤又六家/内蔵と窓
秋田県横手市増田にある約350年続く商家で、国の重要文化財に指定されている。豪雪地帯である増田町の建物は、雪害から蔵を保護するため、主屋の中…
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藤原養蜂場/蜂のための窓
岩手県盛岡市にある明治34年創業の養蜂場。本来、養蜂の巣箱は野ざらしで置かれるが、寒さの厳しい地方では、越冬のため小屋の中に巣箱を設置してい…
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ジャン・プルーヴェの窓 #1──ディテールに宿る4つの構築的特徴
…を受けて、エミール・ロベールの下で金属細工師の修行を経て、鋳鉄職人として活動していた。晩年はパリに建つポンピドゥー・センターのコンペ審査員長…
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旧杉原家住宅/養蚕農家の反復窓
石川県白山市にある民族資料館。嶋村(現在の白山市桑島)に1864年に建てられた旧豪農の民家を移築してつくられた。江戸時代までは主屋の2、3階…
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復元塩田釜屋/茅葺き屋根と排気窓
…が、かつて塩田でつくられていた。鹹水(かんすい=濃い塩水)を鉄釜で沸騰させ、結晶塩ができると居出し場に移してにがりを垂れさせ、乾燥させる。そ…
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森林鉄道機関庫/機関車倉庫の窓
北海道開拓の村にある、木造平屋建ての森林鉄道機関庫。正面の両開きの板戸から機関車が出入りする。杭に取り付けられた金具に戸を固定して開けたまま…
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滝口悠生|第4回 アルメニアのアラム
…庭と、黒い砂粒のような房をつけた葡萄の木が見える。その先には鉄の門、電柱と蜘蛛の巣のように張り巡らされた電線、そして澄みわたる細い地平線を望…
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ミネラル工房/塩づくりためのポリカ屋根
新潟県村上にある塩づくり工房。近くの日本海からポンプで海水を吸い上げて建物外部の平釜に送水している。海水を8倍に濃縮し、そのあとこの建物で湯…
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廊下/漁船とニシンの倉庫の窓
北海道開拓の村にある木造平屋建ての漁船倉庫。廊下とは、陸揚げしたニシンを一時収蔵するための施設のことをさす。漁期後は船・櫓・れいなどの大型の…
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旧島歌郵便局/木造の窓口カウンター
北海道開拓の村にある明治35年に建てられた木造2階建ての郵便局。1960年に復元された。北海道では明治5年に近代郵便の取り扱いが始まった。こ…
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那須酒造場/焼酎と田んぼと窓
熊本県球磨郡にある大正6年創業の酒造。創業以来、もろぶた(麹作り用の小箱)による麹造り、カメ仕込みなど、手作業で焼酎「球磨の泉」を造り続けて…
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南保留太郎商店/燻製小屋の換気窓
北海道余市町にある南保憲亨氏が経営する燻製小屋。えびやインディアンサーモン、帆立やにしんを主に扱っている。燻製には適用温度によって熱燻、温燻…
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愛媛蚕種/養蚕小屋の窓
愛媛県八幡浜市にある、明治17年に建てられた木造3階建ての養蚕小屋。今も現役で使われている。廊下に引き違いの掃き出し窓、らんま部分にも引き違…
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新光時計店/作業台の窓
広島県呉市大崎下島にある明治期からの時計店。主屋の1階部分が店舗を兼ねた作業場となっており、道路側には時計を陳列するショーケース、その隣に作…
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武藤染工株式会社/染色工場の塔の窓
静岡県浜松市にある染色工場。隣接する工場のなかでもひときわ目立つ搭状の乾燥場は、天井高がおよそ9.5mもある。下階で染色された染め物は乾燥場…
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旧広瀬写真館/天幕付きのガラス屋根
北海道開拓の村にある木造2階建ての復元された写真館。北側屋根はシングル・スラントと呼ばれるガラス屋根となっており、磨りガラスが下見張りのよう…
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鈴木盛久工房/鉄器工房の窓
岩手県盛岡市にある江戸寛永2年創業の南部鉄器工房。現在使われている建物は、明治17年にあった大火事の翌年につくられたもので、細長く奥行きのあ…
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滝口悠生|第3回 自宅
…学校で使われていたもので、スタッキングできるようになった赤い鉄のフレームも、木の天板も、古びていた。子ども用だから当然小ぶりなのだが、私は体…