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第2回 埋もれる黒屋根 蘭嶼・前編
…先が宿る柱だと考えられている。家屋は父親が死ぬと取り壊され、木材を分け合って子どもたちが家を建てるが、この親柱は長男が相続することになってい…
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ジャン・プルーヴェの窓 #2──プルーヴェ自邸の窓
…ている。初期のアイデアでは扉として設計されており、東側にある木製扉とシンメトリーの関係で、外部-内部(廊下)-外部の動線を確保し、廊下を通り…
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滝口悠生|第5回 外を眺める娘
…を産んだ母親である妻にもわからない。彼女の視線の先にある庭の木の葉も、花も、空も、隣の敷地に建つ小学校の校舎も、それがなんであるのかを彼女は…
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ジャン・プルーヴェの窓 #1──ディテールに宿る4つの構築的特徴
…ことのなかった椅子は、1934年から1980年の間に、鉄から木、そしてアルミニウムと素材を替え、改良され続けたプルーヴェにとって特別な椅子だ…
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最終回 窓からのぞいたアジア
…重量感のある壁面に開けられた小さな窓と、そこから張り出された木造部分の自由で大きな窓の対比が印象的だった。そのように「暗く暖かい空間」と「明…
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ペーター・メルクリ
…ェクトの規模の大小を問わず、その特異性と複雑性に力点を置く。木造に造詣が深く、既存建物の改修実績あり。スイス国内建築誌に定期的に寄稿。クリス…
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森林鉄道機関庫/機関車倉庫の窓
北海道開拓の村にある、木造平屋建ての森林鉄道機関庫。正面の両開きの板戸から機関車が出入りする。杭に取り付けられた金具に戸を固定して開けたまま…
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滝口悠生|第4回 アルメニアのアラム
… Aram Pachyan 1.私の部屋の机の前には、白い木枠で縁取られた縦1m30cm、横1m25cmの窓がある。窓からは裏庭と、黒い砂…
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廊下/漁船とニシンの倉庫の窓
北海道開拓の村にある木造平屋建ての漁船倉庫。廊下とは、陸揚げしたニシンを一時収蔵するための施設のことをさす。漁期後は船・櫓・れいなどの大型の…
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横溝静|Today/Yesterday #2
…、日光浴をしていた。 春から初夏にかけて、このコニファーの大木にはたくさんの鳥がやってきた 。てっぺんには風見鶏のように少し形が鳥に似ている…
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旧島歌郵便局/木造の窓口カウンター
北海道開拓の村にある明治35年に建てられた木造2階建ての郵便局。1960年に復元された。北海道では明治5年に近代郵便の取り扱いが始まった。こ…
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那須酒造場/焼酎と田んぼと窓
…けられているようだ。 那須酒造場 (米焼酎/熊本県球磨郡多良木) 本コラムは、世界の窓辺とそのふるまいについて、東京工業大学 塚本由晴研究室…
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70年代「Window」スナップからドイツ現代写真へ
… 1962年、東京生まれ。1999年、『東京郊外』で第24回木村伊兵衛写真賞受賞。2011年から2012年にかけて、自身初の美術館での個展「…
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ジョン・A・カミナダ
…トリックバウ*1 と呼ばれる、この地方に共通する伝統的な木造構法によって)それらの建築群が、ひとつの等価なものとして存在している。 た…
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南保留太郎商店/燻製小屋の換気窓
…引くことで下部の板が開閉する横桟のついた越屋根窓と、燻製室の木製引戸の足下の小さな開き戸とその向かいの小さい換気窓の3つを調節することによっ…
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愛媛蚕種/養蚕小屋の窓
愛媛県八幡浜市にある、明治17年に建てられた木造3階建ての養蚕小屋。今も現役で使われている。廊下に引き違いの掃き出し窓、らんま部分にも引き違…
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横溝静|Today/Yesterday #1
…がひたひたと階段を上がってくる前に目が覚めるようになった。 木の螺旋階段が上下を繋ぐその家は細長い塔のような4階建てで、てっぺんの寝室の窓か…
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地球ではないような窓辺の景色
木や土が生み出す、澄み切った空気。台所からホクホクと流れ出す、白いろの蒸気。大地に芽吹く草木と、花瓶に浮く切り花の束。夕焼けに染まる空と、液…
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旧広瀬写真館/天幕付きのガラス屋根
北海道開拓の村にある木造2階建ての復元された写真館。北側屋根はシングル・スラントと呼ばれるガラス屋根となっており、磨りガラスが下見張りのよう…
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鈴木盛久工房/鉄器工房の窓
…繋がっている。その上に雪止めのついた屋根がかかっている。 鈴木盛久工房 (南部鉄器/岩手県盛岡市) 本コラムは、世界の窓辺とそのふるまいにつ…
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Ch.3 ビューファインダー/透明性と窃視
…ーム(ヴェールとも) 」と称されるものが登場した。 四角形の木枠に弦や糸のネットを張って作られたその装置は、四角いガラス窓や面格子を連想させ…
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曇りガラスに滲み出す生活
木や土が生み出す、澄み切った空気。台所からホクホクと流れ出す、白いろの蒸気。大地に芽吹く草木と、花瓶に浮く切り花の束。夕焼けに染まる空と、液…
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滝口悠生|第3回 自宅
…たもので、スタッキングできるようになった赤い鉄のフレームも、木の天板も、古びていた。子ども用だから当然小ぶりなのだが、私は体が小さいからか、…
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第32回 エジプト・カイロ編(2) 「アーチに向かう」
…庭を囲んでいる。これはムハンマドが自ら開いた「預言者の家」(木の列柱空間と中庭からなる簡素な空間だったと伝えられる)というモスクの原型に近く…
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羽前絹練/精練場の窓
…も並べられた大型の桶から発生する大量の湯気を排出するために、木造の精練場には腰屋根が設けられ、そこにはめられた引き違い窓は、下から紐で開け閉…
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カーテンウォールのなかの自然
木や土が生み出す、澄み切った空気。台所からホクホクと流れ出す、白いろの蒸気。大地に芽吹く草木と、花瓶に浮く切り花の束。夕焼けに染まる空と、液…
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窓の短編映画 “柱都”
movie “A City of Columns” 柱間装置とは柱と柱の間に取り付けられる建築の部位すべてのことをさす文化財用語である。具体…
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出雲民芸紙工房/乾燥室の窓
…けて高熱で乾燥させる。そこで発生した熱と湯気と煙は和紙貼りの木格子の蔀戸から排出される。 出雲民芸紙工房 乾燥室 (出雲和紙/島根県松江市八…
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第31回 エジプト・カイロ編「複合する街」
…は一階に牢獄のような大きな格子状の開口部をもち、二階に繊細な木造のテラスや屋根が付加されている。調べてみるとこの施設、「サビール・クッターブ…
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Gigon / Guyer(ギゴン/グイヤー)
…、昔は付近の農家によく見かけたものです。この窓枠は昔ながらの木製で、これを室内側で壁と面一に納め、やはり木製の鎧戸を窓枠に収納しています。 …
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滝口悠生|第2回 サジヤ(渋谷・神山町)
…て、ここで店をやろうって思った」と池上さんが教えてくれた。 木の枠で縁取られたガラス窓は外から見るより店内から見た方が大きく感じた。下辺は思…
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滝口悠生|第1回 岸辺幼稚園
…ちらかといえば素っ気ない意匠のものだった。向かいの敷地の庭の木が茂っていて、夏は陰になって涼しそう。 門の先には開け放たれた広い玄関口があり…
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第29回 イラン・エスファハン編「宗教と街」
…が多く残っている。それはいつしか本来の機能を超えて、レンガ、木、石などを使って自由自在に装飾として発展していったようだ。 エスファハンは特に…
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Ch.2 フレーム―視覚的な装置、あるいはトロンプ・ルイユ(だまし絵)としての窓
…る。艶消しガラスの後ろに流れるアニメーション動画に風にそよぐ木の枝や金網のフェンスの影が映り、時間や場所で変化する天気や陽射しが再現されてい…
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第5回 北イタリア・モデナの“伝統的な”バルサミコ酢
…普段スーパーなどで目にするような一般的なバルサミコ酢の場合、木樽で3、4年ほど酢酸発酵させた後に、ワインビネガー[注2]、着色料、香料、カラ…
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第28回 イラン・マースーレ編「ずれる窓」
…っついたような日干しレンガの家の立面には、色も形もバラバラな木枠の窓が表情豊かに嵌め込まれている。八角形の色ガラス、日本の唐破風(からはふ)…
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Vol.3 曇りガラスの窓の記憶
…ため、分かるのは外の明るさと窓の外に置いている申し訳程度の植木の緑だけ。ある日の朝、窓を見ると窓いっぱいに青が広がっていた。リフォームのため…
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Vol.1 校舎の窓の記憶
…、赤、黄、緑の違う色の景色が見えた。モミジとイチョウと何かの木だったと思う。同じ時刻に同じ方向の景色を見ているのに、三つの窓で全く異なってい…
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Vol.0 窓をめぐる記憶を収集する
…うこともストレスの緩和に寄与しているといわれている。窓から樹木が眺められる病室の患者は、壁面しか見えない病室の患者に比べて、手術からより迅速…
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Ch.2 象徴と写実
…多すぎる。共にパリの通りを俯瞰で撮影したもので、車道沿いには木々が並び、光は左手から差し、右側手前には白壁の建物。タルボットが自身の手法の写…
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松本伸弦楽器工房/バイオリン工房の窓
…合わせて窓を開けることで、切り出した板を荒削りするときに出る木屑を外へ逃がす。 松本伸弦楽器工房 バイオリン工房/岩手県盛岡市 本コラムは、…
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第26回 イラン タフテ・ソレイマーン編「囲うことから」
…も呼ばれるが、火を「囲う」(安置する)閉鎖的な空間のために、木材でなく石や土で覆う空間が求められたとすれば、アーチやドームという建築技術の発…
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第25回 イラン・タブリーズ編「都市はバザール」
…階を倉庫としてひとつの店がつかっていて、そこに設えられた古い木製の窓を「ウルシー」と呼ぶらしい。倉庫にも大きな窓や扉がついているのは、狭さゆ…
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6a architects トム・エマーソン 自然史の中の建築
…と考え、もともとの建物群のブルータリズムに通じる粗い仕上げの木材をつかいました。ケンブリッジは伝統的に、すでにある自然の風景を尊重するランド…
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Ch.1 写実への闘い
…ランス)の彼の自宅が写されている。そのなかには、鳩小屋や梨の木、その手前にあった納屋の屋根、かまど、煙突と、自宅の2階から見えた全てが捉えら…
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第24回 イラン・東ギーラーン編「家を“置く”」(後編)
…随所にあり、実は前回の博物館に移築された家でも多く見られた。木材を井桁状に組んで泥を塗った壁に窓をあけるのは簡単なことではない。その代わりと…
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ブリーダーズ・スタリオン・ステーション/厩舎の窓
…従業員が馬の飼料の乾草をいれる。厩舎外部には、上下に分かれた木製の裏戸、その内側には鉄格子の扉、上部にはアルミサッシの外倒しの窓が設置されて…
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アメリカ編 (下)
…ティックスタイル、シングルスタイルの窓 19世紀末にかけて、木造の表現がいくつか現れた。スティックスタイルは構造部材とは別に骨組みを表現する…