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第6回 記憶をもった窓
私は幼少期から絵を描くのが好きで、以前はキャンバスやパネルを支持体に、油絵の具を用いて、自らの手と絵筆を介して絵画を描いていた。そこから現在…
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第5回 窓をかさねて、とおりぬける
…フィックス窓だから、やはりとおりぬけられない。アルベルティが絵画を「開いた窓(finestra aperta)」とし、透明なガラスに例えたよ…
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原広司「粟津邸」の窓 闇を照らす光の空間
…・粟津潔(1929-2009)の自邸兼アトリエである。独学で絵画とデザインを学んだ粟津は、1955年に制作したポスター『海を返せ』で日本宣伝…
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第4回 窓に光はとどまるか:栗本百合子さんの窓
…名古屋造形芸術短期大学(現在の名古屋造形大学の前身)で栗本は絵画を学ぶが、彼女が絵画に取り組んでいた時期、それは矩形と反復を旨とするミニマリ…
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第3回 杉浦邦恵 私の窓
…い窓から飛び降りた人たちのニュース写真も挙げられる。 彫刻や絵画でも窓はよく現れ、そのような様々な作品を見てきた。MOMA PS1のジェーム…
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第2回 畠山さんと杉浦さんの合間に
…子も、ガラス越しに眺められるそれらの光景は、写真のみならず、絵画、映画、文学が枚挙に暇なく取り上げてきた文化的事象だといえる。カフェでコーヒ…
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第0回 植田実 窓際を読み解く6つのトピック
…い。でも窓際となると、椅子などの家具も含まれる。窓際を描いた絵画のように、人も含まれてくる。外側では樹木や都市への景色が含まれてきます。そう…
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滝口悠生|第5回 外を眺める娘
窓からのぞく部屋の様子、窓から外を眺めると見える景色、移りゆく車窓の風景。人の生活に曖昧な境界線として存在し続ける窓は、当たり前のようにそこ…
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ペーター・メルクリ
…ですが、私にとっては美術館が「第二の学校」でした。常日頃から絵画や彫刻などのアートにアンテナを張り、そこからできるだけ多くを学ぶべきだと思い…
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滝口悠生|第4回 アルメニアのアラム
窓からのぞく部屋の様子、窓から外を眺めると見える景色、移りゆく車窓の風景。人の生活に曖昧な境界線として存在し続ける窓は、当たり前のようにそこ…
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70年代「Window」スナップからドイツ現代写真へ
…ルフ美術アカデミーに行ったことがあります。もともと写真よりも絵画や彫刻のほうが歴史は長くて、それこそヨーゼフ・ボイスも通っていましたよね。学…
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地球ではないような窓辺の景色
木や土が生み出す、澄み切った空気。台所からホクホクと流れ出す、白いろの蒸気。大地に芽吹く草木と、花瓶に浮く切り花の束。夕焼けに染まる空と、液…
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Ch.3 ビューファインダー/透明性と窃視
…を示唆する。レオン・バッティスタ・アルベルティは初期の著書『絵画論』(1435年)で絵画と遠近法について論じ、15世紀の芸術家たちが目の前の…
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滝口悠生|第3回 自宅
窓からのぞく部屋の様子、窓から外を眺めると見える景色、移りゆく車窓の風景。人の生活に曖昧な境界線として存在し続ける窓は、当たり前のようにそこ…
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Gigon / Guyer(ギゴン/グイヤー)
…うして手前の緑から池の向こうまでの景色が切り取られることで、絵画のように見えます。 グイヤー それからどの住戸にも、ダイニングキッチンとひと…
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滝口悠生|第2回 サジヤ(渋谷・神山町)
窓からのぞく部屋の様子、窓から外を眺めると見える景色、移りゆく車窓の風景。人の生活に曖昧な境界線として存在し続ける窓は、当たり前のようにそこ…
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滝口悠生|第1回 岸辺幼稚園
窓からのぞく部屋の様子、窓から外を眺めると見える景色、移りゆく車窓の風景。人の生活に曖昧な境界線として存在し続ける窓は、当たり前のようにそこ…
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Ch.2 フレーム―視覚的な装置、あるいはトロンプ・ルイユ(だまし絵)としての窓
…家ペレ・ボレル・デル・カソが描いた、少年が飛び出てくるような絵画である。閉じ込められていた絵の中から抜け出そうとしているようだ。画家は額縁を…
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Ch.2 象徴と写実
…み出したものだ。ライバルに挑戦するため、タルボットは古き良き絵画的構図を選択せず、実に写真的な構図を模倣した。世界に開かれた窓、という構図を…
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Ch.1 アトリエから見るアーティストの内面
…ためにある。異なる世界を映す窓に生まれ変わるために。 矩形の絵画は窓に通ずるところがある。余白が満たされること、もしくは世界への扉となること…
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Ch.1 写実への闘い
…、それだけが理由ではなかった。ニエプスは石版刷り、ダゲールは絵画、タルボットはドローイングや理論研究と、写真とは別の領域でも視覚芸術に精通す…
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窓─「開口部」から「装置」へ
…ことで、リビング・ダイニングからは、水平に延びる中景をまるで絵画のように眼前に臨むことができるのです。 《小さな家》では従来の窓を使用してい…
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アメリカ編 (中)
フランス、ドイツの伝統 毛皮取引でケベックに入っていたフランス系の人たちは、ミシシッピー川沿に南下して、ニューオリンズまでのルイジアナに入植…
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ス・ドホ 境界線というものがあいまいだった
…。住居、空間、置換、記憶、個人、集合といったテーマを表現する絵画、映画、彫刻などその作品は多岐にわたる。韓国、ロードアイランド、ベルリン、ロ…
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第二回 ニューヨークのウォーター・タンク
…代のアメリカでは後に「プレシジョニズム(精密派)」と呼ばれる絵画様式が生まれ、都市の構造物を即物的かつ幾何学的な造形で捉えた作品が多く描かれ…
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第5回 国際門窓城へ
…づいているように見せている。 だまし絵は、17世紀のオランダ絵画でよく用いられていたが、現実世界と絵画世界の関係を転倒させるために「額縁」を…
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第2回 奥行きがもたらす生活の深み
…たってひとつの手掛かりであることには変わりない。 もう一つ、絵画における窓の描かれ方からその空間的な特徴を探ってみたい。英国人アーティスト、…
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第2回 恐怖と歓楽、そして劇場として
…窓辺から窓の向こうのパリの街並みを眺めている女性。このような絵画を見たことはないだろうか。中世から近代にかけてパリがヨーロッパの中で強い存在…
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原広司 × レアンドロ・エルリッヒ 窓とものがたりをめぐる対話
窓学10周年記念窓学展「窓から見える世界」に際し、2017年4月12日に収録された、建築家・原広司と現代美術家・レアンドロ・エルリッヒによる…
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第2回 風景のための開口部
…ッティの彫刻はいつも同じ位置にあり、変わるのは壁に掛けられた絵画と、窓の向こう側の景色である。フレーミングされた景色はまるで一枚の巨大絵画の…
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堀江敏幸『戸惑う窓』
…に渡しておけばいいのである。』と言い、窓を意識した文学作品、絵画、写真、映画、詩歌、科学の知識まで、次々と思い浮かべながら、宇宙空間とも言え…