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20世紀の住宅と窓をめぐって――「リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s–1970s」展キュレーター ケン・タダシ・オオシマ インタビュー
近代化の波が世界に広がった20世紀、住宅は建築家たちにとって、新たな生活様式を具現化するための実験の場となった。国立新美術館で開催中の展覧会…
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窓の格言学
…言葉の中で、叡智や考え方を凝縮したものと言うことができます。近代建築の教科書をめくってみても、例えば、ル・コルビュジエの「住宅は住むための機…
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[企画協力]国立新美術館「リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s-1970s」展にて窓をテーマとしたVRの体験イベントが開催
…R映像を公開します。巨匠たちが理想の住空間を実現した20世紀近代建築の名作を体験してみてください。 ※VRゴーグルを装着してご体験いただきま…
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第三回 ミース・ファン・デル・ローエ 床から天井までの「窓」
ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエ設計の《トゥーゲントハット邸》(1930)は、1929年からの世界大恐慌の最中に竣工した豪邸だった…
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アンドレア・デプラゼス × ロラン・スタルダー × 貝島桃代 『Swiss Window Journeys』刊行記念鼎談
…や手に入る素材と密接に対応している必要がありました。しかし、近代化によって状況は一変しました。既製品の天窓を屋根だけでなく壁にも設置できたと…
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第一回 アントニ・ガウディ アメニティに配慮した「まっとうな建築家」
はじめに 「窓」は、建築家にとって非常にポピュラーなモチーフである。19世紀中頃に板ガラスの量産がはじまって、そのデザインの可能性が拡がって…
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藤森照信|第八回 軽井沢夏の家の〈横長連続窓〉モダニズムの夢が日本で実現
古今東西の建築を見て回った建築史家の藤森照信氏が、日本全国の歴史的建築から、よりすぐりの魅力をもった「窓」を1件ずつ紹介するシリーズ企画。8…
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シンポジウム「葉祥栄 光をめぐる旅」レポート
…しみんなが納得する調整ができるのが強みであり、一変数で考える近代のパラダイムを超えていかなくてはいけない。デザイン学で議論されるアブダクショ…
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トークイベント「Swiss Window Journeys – スイスの窓と建築」レポート 登壇:貝島桃代 × 金野千恵 × 髙濱史子 × 常山未央
…アウトプットすることが、深い理解に有効だと実感している。 「近代化によって地域資源が身の回りから遠くなっていること、情報化社会によって現実が…
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菊竹清訓「芹沢文学館」(現・芹沢光治良記念館)における窓の多様性
「人間の運命」などの代表作がある作家・芹沢光治良の生誕地である静岡県沼津市我入道。駿河湾をのぞむ松林に取り囲まれるように、菊竹清訓建築設計事…
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アントニン・レーモンド「旧赤星鉄馬邸」 環境と建築、その解としての窓
…、壁面に柱が張り出していない必要がある。レーモンドは、縁側を近代建築に取り入れるため、柱を壁面から後退させ、自由な壁面をつくり出す「芯外し」…
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自邸に宿る、建築家の精神性─吉田研介《チキンハウス》の窓
《チキンハウス》は、1975年に建てられた建築家・吉田研介氏の自邸だ。謙虚さを表す鶏小屋が名前の由来になっている。「工場より安く、教会のよう…
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村野藤吾《宇部市民館》の窓: 被覆と開口が導くヒューマナイズされた建築の経験
…対称に分節しながら、人間的なスケールに調整している。古典性と近代性、有機性と即物性とが村野の身体を通して折衷され、人と窓を、さらには、人と宇…
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心の窓 ─《聴竹居》
…らぎを与え、抗い得ることを証明して見せたかったのではないか。近代建築やモダニズムを熟知しつつ、それに抗う術を模索した果てに行き着いた試作のよ…
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堀口捨己の開口部デザインの集大成 常滑市立陶芸研究所(現・とこなめ陶の森陶芸研究所)
…所》は、2014年には、ドコモモ・ジャパンに選定され、重要な近代建築であることがより強く認識されるに至った。さらに2023年には、「とこなめ…
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増田友也《鳴門市文化会館》の窓 ルーバーのほのあかるい空間
建築家・増田友也の遺作である《鳴門市文化会館》。京都大学教授であった増田は、徳島県鳴門市にも多くの建築作品を残している。『増田友也の建築世界…
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国際基督教大学(ICU)ディッフェンドルファー記念館と大学礼拝堂の窓 保存、継承、そして
初期キャンパス計画をヴォーリズ建築事務所が作成し、その後アントニン・レーモンドが担った国際基督教大学。キャンパスの中央に位置する「ディッフェ…
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第二回 フランク・ロイド・ライト 開放性以外の役割を与えられた「窓」
フランク・ロイド・ライトはきわめて多作の建築家だったが《落水荘/フォーリングウォーター》(1936)と《ジョンソン・ワックス本社ビル》(19…
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シルケ・ランゲンベルク
…strickbau)」が挙げられます。水平連窓というものは、近代工業建築でお馴染みのものですから、こうして帯窓が生産の場と関係していることは…
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第12回 原住民のための、ちいさな教会(台東編)
…もあっただろうが)慈善活動を通してカトリックを拡め、この地の近代化に寄与してきた歴史がある。他の教団の宣教師も台東にやってきたが、特にこの白…
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窓展 : 窓をめぐるアートと建築の旅
東京国立近代美術館と窓研究所が主催した展覧会「窓展:窓をめぐるアートと建築の旅」(2019-2020)公式図録。
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第6回 記憶をもった窓
私は幼少期から絵を描くのが好きで、以前はキャンバスやパネルを支持体に、油絵の具を用いて、自らの手と絵筆を介して絵画を描いていた。そこから現在…
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第1回 ブラジル建築へのイントロデュサォン
…・アルバム『トロピカリア』(1968)に由来している。彼らは近代化するブラジル社会や当時の軍政が内包する矛盾をそれぞれの表現をもって明らかに…
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第4回 ジョアン・フィルゲイラス・リマ(レレ)の通気口:「クレープ紙と銀」の都市を超えて
…の後の歩みの中で彼の設計した光庭・ドーム・通気口からブラジル近代の矛盾を読み解く。 「クレープ紙と銀」の都市 1968年、ブラジルのミュー…
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第5回 リナ・ボ・バルディの「悪魔の口」:演劇装置としての窓
…が、サンパウロ美術館で展覧会の企画を行っていたリナをバイーア近代美術館(Museu de Arte Moderna da Bahia、以下M…
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第3回 パウロ ・ メンデス ・ ダ ・ ホッシャの開口部:風景・正方形・残された空間
パウロ・メンデス・ダ・ホッシャ(1928–2021)は、1970年の大阪万博ブラジル館を手掛け、2006年にプリツカー賞を受賞したブラジルの…
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葉祥栄 光をめぐる旅――イントロダクション
…きるのではないだろうか。 光学器械のような葉の眼差しは極端に近代的だと筆者は思う。しかし、それは自然を飼いならす近代ではない。自然現象を客体…
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ジャン・プルーヴェの窓 #3 ――《ヴィルジュイフの仮設小学校》の窓
…として認定されることはなかったが、それらの一部は現在、パリ市近代美術館(Musée d’art Moderne de Paris…
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原広司「粟津邸」の窓 闇を照らす光の空間
原広司設計の「粟津邸」が、このたび継承への道を模索することとなった。世界的なグラフィックデザイナー・粟津潔の自宅兼アトリエで、ここから数々の…
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第11回 どこかでつながり、どこまでも抜けていく 陳其寬《東海大学衛理会館》編
…ペイによる《ルース・チャペル》(1963)は特に有名で、台湾近代建築史に輝く名作である。 キャンパスの実施設計者としてペイに協力するかたちで…
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東西南北風の吹き抜ける家 林芙美子邸(現・林芙美子記念館)
…られる。縦格子戸、横格子戸、雪見障子が多用されるなかで、最も近代的なのは、主屋の広縁のガラス引き戸であろう。およそ2尺×6尺の大きなガラスを…
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藤森照信|第十回 旧正伝院書院の〈舞良戸〉書院造を成立させる
…に確保することを可能にします。開口部のあり方を根本的に変え、近代建築へもつながる窓となりました。 歴史に確かめることのできる日本最古の窓は…
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藤森照信|第九回 掬⽉亭の〈雨戸〉 驚くべき戸廻しの術
…の床屋さんが最古の記録だから、それ以後に広まったとするなら、近代以前の、ということは江戸時代の日本の住宅の開口部は、雨戸と障子の二つで内外を…
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藤森照信|第七回 臨春閣の〈障子〉内外を連続させる部材
…う。 数寄屋造の実例として今回取り上げるのは、横浜の三溪園に近代になってから移築保存された臨春閣だ。元々臨春閣は紀州徳川家の別邸・巌出いわで…
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ヴォーリズ建築事務所「駒井家住宅」の窓
まもなく築100年となる旧駒井家住宅「駒井卓・静江記念館」は京都市左京区北白川の疎水縁りの沿道に建ち、東に比叡山を大きく望む郊外地にある。ア…
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吉村順三・奥村昭雄「愛知県立芸術大学」の窓 自然と棲まう具体の科学
1966年に吉村順三と奥村昭雄の設計で建てられた「愛知県立芸術大学」。キャンパスは緑豊かな愛知県長久手市の丘陵地に建ち、光・空気・音といった…
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第10回 波打つ学校 陳仁和《三信家商波浪大樓》(高雄)編
戦後台湾建築家の第一世代といえば、ヴァルター・グロピウスに師事し、台北の《国父紀念館》など国家的プロジェクトも多く手がけた王大閎(Wang …
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藤森照信|第六回 仁和寺金堂の〈蔀〉跳ね上がって消える窓
古今東西の建築を見て回った建築史家の藤森照信氏が、日本全国の歴史的建築から、よりすぐりの魅力をもった「窓」を1件ずつ紹介するシリーズ企画。6…
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ザ・プリンス 軽井沢:清家清の窓の素材性
建築家 清家清によって1982年に建てられた《軽井沢プリンスホテル新館》(現 ザ・プリンス 軽井沢)。いくつかのプリンスホテルを手掛けた清家…
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窓のない建物──その論理と病理
20世紀初頭にあらわれてきた近代建築を特徴づけるひとつの要素に、「大きな窓」の存在がある。すなわち、石や煉瓦による伝統的な西洋建築における小…
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第4回 窓に光はとどまるか:栗本百合子さんの窓
…に冷暖房施設、電動シャッター、エレベーターを備えたアメリカの近代オフィスビルに倣った建築 )は、名古屋の広小路通と本町通の交差点にアールをな…
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窓から建築を考える
東北大学五十嵐太郎研究室による窓学「窓の歴史学」(2007-2009)の研究成果をまとめた書籍。西洋建築、近代建築、日本建築と古今東西に存在…
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リボンウィンドウ
…にかけてまとめた「新しい建築のための5つの要点」、いわゆる「近代建築の五原則」において、「ピロティ」「屋上庭園」「自由な平面」「自由な立面」…
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藤森照信|第五回旧閑谷学校講堂の〈火灯窓〉日本らしくない日本の窓
古今東西の建築を見て回った建築史家の藤森照信氏が、日本全国の歴史的建築から、よりすぐりの魅力をもった「窓」を1件ずつ紹介するシリーズ企画。5…
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「札幌の家・自邸」の試み
…寒帯では無理もない。北海道の開拓は、未開の地をいかに短期間で近代化するかが命題であった。建築においても、海外の北方文化圏から輸入した先進的な…
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ドナルド・ジャッドと窓 インテリア、そしてリノベーションをつうじて開口部を考える
…terview with Donald Judd” 埼玉県立近代美術館、滋賀県立近代美術館(編)『ドナルド・ジャッド1960-1991』19…
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ヘルツォーク&ド・ムーロン
…EHABの数年前に実現したミュンヘンの《ゲッツ・コレクション近代美術ギャラリー》(1989-1992)についてお話しできます。作品を展示する…
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第3回 杉浦邦恵 私の窓
…感じた。教科書で見たアート作品が目白押しに並んだニューヨーク近代美術館やメトロポリタン美術館は、本物のパワーを突きつけてきたし、その質の高さ…