-
第1回 煉瓦色のシークエンスを辿って
意外に感じるかもしれないが、ロンドンという都市の良いところは“乱雑”さにあると思う。実はロンドンでは、街のいたるところで異なる時代背景をもつ…
-
第15回 東チベット・色達 「赤いスリバチ」(後編)
ラルン・ガル・ゴンパの中心に降りてみると、ちょうど講義や集会の終わった時間なのか、僧侶たちが次々と僧院に出入りしているところだった。同じ色の…
-
第14回 東チベット・色達 「赤いスリバチ」(前編)
中国四川省の省都、成都からバスに乗り込み、東チベットへ向かった。四川省西部、ガンゼ・チベット自治州の色達(セルタ)にある、チベット仏教ニンマ…
-
第10回 トルファン「海より低い砂漠」(後編)
ぶどう干し小屋から教えられたトルファンにおける建築のつくりかたのエッセンスは、レンガとポプラと少しの枝葉で影をつくり、風を通すことだった。 …
-
第9回 トルファン「海より低い砂漠」(中編)
集落の外れの丘に発見したぶどう干し小屋群は、実はトルファンに到着した日の早朝、10時間ほどの電車移動に疲れたままバスで宿の近くに向かう時に見…
-
第8回 トルファン「海より低い砂漠」(前編)
海より低い砂漠とは、どんなところだろう。 トルファンは中国の西方・新疆ウイグル自治区にあり、古くからシルクロードのオアシスとして人々が暮らし…
-
第7回 張村「地下の都合」(後編)
100歳の古老のヤオトンを訪問して、なんだか奇妙な部分のあることに気がついた。ヤオトンの部屋の入り口は、通常は先の少し尖ったアーチ型をしてい…
-
第13回 タシュクルガン「天窓の記憶」(後編)
翌朝、予定通りダンディの家に行くと、彼と同い年くらいのもう一人の男が合流した。タバコを一本吸い終え、3人で家を出る。 到着したのはダンディの…
-
第6回 張村「地下の都合」(中編)
やはり、村を見るにはまず老人に出会うことだ。これまでの旅で培ってきた自分流の方法論を組み立てながら、木々の緑が美しく映える黄土色の大地の中を…
-
第5回 張村「地下の都合」(前編)
乾いた黄土色の大地に、四角い穴があいている。 その穴の中に、暮らす人々がいる。 河南省三門峡市にある、張村という村を訪ねた。 ここは中国、黄…
-
第4回 烏鎮・「景区」外の家 (後編)
「あなたの家」「あなたの家」と繰り返しながら、景区外の町を爺さんと40分ほど歩いたと思う。その間に何やら新しい大きな建物の建設現場を見たり、…
-
第3回 烏鎮・「景区」外の家 (前編)
上海からバスに乗って2時間、浙江省北部にある烏鎮(Wuzhen)という町に着く。ここは水郷の町として有名な観光地である。上海も含めたこのあた…
-
第12回 タシュクルガン「天窓の記憶」(中編)
フロントガラスにひびのあるダンディの車に7分ほど乗って着いたのは、先ほどまでの菜の花畑の広がる集落とは全くちがう湿地帯であった。なめらかでモ…
-
第2回 上海・窓から生える鉄の棒 (後編)
見るものが決まると、足取りは一気に軽くなる。鉄の棒を探す旅のはじまりである。といっても、10歩も歩けばすぐに見つかる。さっそく、当然のように…
-
第1回 上海・窓から生える鉄の棒 (前編)
上海に来て、騒がしさに驚いた。わるい意味じゃない。食堂に行っても市場に行っても、自分を主張しないと話なんて聞いてもらえないような場所が上海だ…
-
第11回 タシュクルガン「天窓の記憶」(前編)
トルファンから列車でさらに西へ進むと、中国の西の果ての都市・カシュガルに着く。そこからさらに、砂埃を巻き上げ走るバスで7時間、山を登る。標高…
-
第3回 アラブ世界研究所
ひとりの建築家が彗星のごとくこの世に現れ、人々を驚かせることがある。今回取りあげる建築、「アラブ世界研究所」もまた、フランス人建築家、ジャン…
-
第2回 サヴォワ邸 (フランス・パリ)
建築の革命とは様式の変遷と思われがちだが、実はすべてを材料が決めてきた。木や石といった天然素材から、鉄やガラス、コンクリートといった工業製品…
-
第1回 パンテオン
驚異のドームに、一筋の光 パンテオン(イタリア・ローマ) 建物には、いくつかの穴が開いている。そのうち私たちが日常生活の中で触れている穴が、…
-
あるデザイナーの肖像記憶を切り取る象徴 あるいは表象の出入口
エアコンから吐き出される空調の音が大きくなり小さくなり、掛け時計の秒針は大げさに鳴り響くように一秒一秒を真っ当に刻む。窓からは茶色がかった山…
-
第3回 チロエ島 カモメが舞う場所
今回はチリ本土とは異なる文化を有するチロエ島 (Isla de Chiloé) について書こうと思う。チロエ島はサンチアゴから南に1100k…
-
第2回 バルパライソ ─瞳の奥の楽園─
2回目の今回は、チリ第2の都市バルパライソにおける開口部のあり方について考察してみようと思う。まずはこのバルパライソという街について簡単に説…
-
窓の彩りを考える
テキスタイルコーディネーター/デザイナーの安東陽子さんは、ベテランから若手まで多くの建築家が手がけた作品において、窓まわりのテキスタイル演出…
-
庭園美術館の窓
『Sumally (サマリー) 』とは、“Want(欲しい)”、“Have(持っている)”の2つでモノを分類していく「この世界に存在するすべ…
-
衣食住の窓
マガジンハウスのクオリティライフ誌『& Premium』エグゼクティブディレクターで、編集者の柴田隆寛氏。著書『TOOLS』、『リサ…
-
第1回 アンデス山脈水平事情
この窓に関するコラムをどう展開していくべきか、少し戸惑っている。というのも柱、床、階段、屋根などなど数ある建築を構成する要素の中で、僕はこれ…
-
猫とファッションと窓
猫とクリエイターをテーマにしたウェブマガジン『ilove.cat』を主宰、また、東京スタイルを提案し、いまやファッション業界を代表する媒体の…