WINDOW RESEARCH INSTITUTE

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Grant Results

アバロス村野敦子(LightWorks Studio主宰)
「写真展『Side Stories: 建築と喪失』について」

アバロス村野敦子

04 Jun 2026

Keywords
Architecture
WRI session

公益財団法人窓研究所は、当財団が関係した研究の成果を共有するための場として、2026年4月19日(日)に「WRI session 研究報告会 2026」を開催し、その様子をオンラインにて配信いたしました。本記事は登壇者のひとりであるアバロス村野敦子氏(LightWorks Studio主宰)の講演内容を再構成したものです。

 

建築家・ 村野藤吾を祖父に持つアバロス村野敦子は、阪神淡路大震災で倒壊した祖父の自邸への追憶を起点に、それまで撮影してきた建築の写真群(現存しない建物を含む)を、自身の「体験」のイメージとして再構築しています。建築は一目で全容を把握することが難しく、またある時代を人とともに歩むという意味で時間的です。自らの「人生の出来事」として祖父の建築をまなざす写真家は、「記録」のイメージとしてではなく、建築との対話の表れとして写真を捉えます。それは現在の一瞬を平面化するという写真の限界を自覚しつつも、この現在を未だ見ぬ誰かに受け取ってほしいという期待とともに、様々なる物語を生みまた失われていく建築に向き合い続けた痕跡です。こうした写真を通して「建築の本当の当事者とは誰なのか」を問い直すアバロス村野敦子の作品を、村野藤吾が設計した建築空間のなかでご覧いただきます。

フライヤー(PDF)

アバロス村野敦子/Atsuko Murano Abalos

写真家。兵庫県宝塚市出身。聖心女子大学文学部卒業後三井物産勤務。退職後渡米しThe Art Institute of Seattleにて写真科を専攻。同校卒業後はシアトルの白黒写真専門ラボでプリンターとして経験を重ねる。帰国した後は日本国内で商業写真撮影、雑誌取材を中心とした活動を展開。現在は写真作家として表現の幅を広げる。兵庫県西宮市にあるトラピスチヌ修道院の修道女達の日々の暮らしを撮影した作品、仏・アルザス地方のコウノトリの空の巣を撮影した作品、東日本大震災で起きた津波で日本から流された漂流物を北米海岸で拾う米国人男性を撮影した作品、フォッサマグナという日本の地質をテーマにした作品、世界一の長さを競った英国と日本の吊り橋を撮影した作品があり、全て写真集にまとめ発表している。また祖父である建築家・村野藤吾の建築作品を継続的に撮影し、写真表現から建築を捉える試みをしている。2017年キャノンマーケティングジャパンSHINES 受賞。2016年仏・アルル写真祭ダミーブックアワード・ショートリスト等。

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