連載

March 18, 2020

窓辺のひとびと │ 岸辺幼稚園(代々木上原)

窓からのぞく部屋の様子、窓から外を眺めると見える景色、移りゆく車窓の風景。人の生活に曖昧な境界線として存在し続ける窓は、当たり前のようにそこにありつつ、ときに風景を絵画のようにも切りとります。小説家  滝口悠生さんとともに窓のある風景を巡り、その窓に寄り添う人の様々に耳を傾けます。

まず訪れたのは東京の住宅街にある幼稚園の窓辺です。岸辺幼稚園は日本で初めてつくられた私立の幼稚園で、百年近くこの土地で子どもたちを見守ってきました。朝の登園の騒がしさも落ち着いたころ、園長であり創設者の孫にもあたる中島茂子さんにお会いし、時折園児たちの声が園庭や教室から聞こえる園長室でそっと話をうかがいました。