WINDOW RESEARCH INSTITUTE

連載 窓の仕事学

佐藤又六家/内蔵と窓

塚本由晴研究室(東京工業大学)

07 Sep 2021

秋田県横手市増田にある約350年続く商家で、国の重要文化財に指定されている。豪雪地帯である増田町の建物は、雪害から蔵を保護するため、主屋の中に蔵をもつ。この内蔵(うちぐら)は、間口が狭く奥行きの長い敷地の中でも、家の奥の方に配置される場合が多いが、ここでは防火のために通りの近くに配置されている。これは火災が多かった村の要請を受けて、茅葺きの主屋から土蔵に造り替えたため。主屋と内蔵の間の二階部分は、幅広のバルコニー状になっており、ガラスの引き戸によって、寒い時期には内部化できる。

佐藤又六家
(内蔵/秋田県横手市)

本コラムは、世界の窓辺とそのふるまいについて、東京工業大学 塚本由晴研究室との共同研究「窓の仕事学」から抜粋したものです。

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