WINDOW RESEARCH INSTITUTE

連載 窓の音と動きの図鑑

中銀カプセルタワービル

小宮山洋(プロダクトデザイナー)

22 Dec 2023

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Architecture
Design
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メタボリズムは第二次世界大戦で荒廃した日本の都市が復興しつつあった1960年代、評論家の川添登や建築家の黒川紀章、菊竹清訓、槇文彦、デザイナーの栄久庵憲司らで展開された建築運動。高度経済成長期の日本における人口の増大と技術の発展に呼応し「新陳代謝」という概念を導入することで、可変性や増築性に対応した成長する建築・都市空間を提示した。
黒川紀章によって設計された中銀カプセルタワービルはメタボリズムを象徴する建築で、1972年に銀座で竣工されたコンテナユニット型のマンション。工場で制作された取替え可能な住宅カプセルが140戸取り付けられ、都市で働く人々のセカンドハウスやオフィスとして設計された。

140戸あるカプセルの一つ「A904」の丸窓は3層構造になっていて、室外側の窓がはめ殺し、室内側の窓が内開きでその隙間には円形のブラインドが組み込まれている。上下についている二つの金属製ハンドルを回転させるとロックが外れ、室内側に窓が開く。円形ブラインドは小さく折りたたむことができる扇子のような構造になっており、90度毎に開閉をコントロールできる。

 

 

窓の音と動きの図鑑
「窓」の開閉する「音」と「動き」を観察・抽出し、私たちが耳や目で「窓」をどのように認知しているのかを解き明かす取り組み。「窓の音と動きの図鑑」は「Window Products Inside」の最初となるリサーチプロジェクトで、プロダクトデザイナー小宮山洋と窓研究所の協働で行われており、映像表現を岡崎智弘が作りあげている。

 

Window Products Inside
プロダクトデザイナー 小宮山洋によるリサーチプロジェクト。「窓」そのものに内包されている意味を抽出し再定義することで、多様な生活文化や新しい習慣を作り出す「窓」の鍵となるものを探す。
windowproductsinside.com

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