WINDOW RESEARCH INSTITUTE

Grant Results

和田夏実(東京大学学際情報学府先端表現研究科)
「目と手からなる会話空間と建築様式の検討:デフスペースの実験的構築」

和田夏実

20 Jun 2025

Keywords
Architecture
WRI session

公益財団法人窓研究所は、当財団が関係した研究の成果を共有するための場として、2025年4月20日(日)に「WRI session 研究報告会 2025」を開催し、その様子をオンラインにて配信いたしました。本記事は登壇者のひとりである和田夏実氏(東京大学学際情報学府先端表現研究科)の講演内容を再構成したものです。

 

本研究は、ろう者の言語である手話が持つ視覚・身体性の特性に着目し、生活空間やコミュニティ拠点としての「デフスペース」の在り方を探求するものである。複数のケーススタディと 5005(手話を中心とした文化拠点)の実践事例から得られた知見を整理し、今後の展開に向けた課題と展望について論じる。

成果要旨(PDF)

 

 

和田夏実/Natsumi Wada

ろう者の両親のもとで手話を第一言語として育ち、大学進学時にあらためて手で表現することの可能性に惹かれる。さまざまな身体性の方々との協働から感覚がもつメディアの可能性について模索。感覚を探るカードゲーム”Qua|ia”や、たばたはやと+magnetとして触手話をもとにしたつながるコミュニケーションゲーム”YUBIBO”、”たっちまっち”など、認知と脳に関する研究と、ことばと感覚の翻訳方法を探るゲームやプロジェクトを展開。手話通訳士。めとてラボ。2023年、東京・西日暮里に視覚で世界を捉える人が集うスペース5005を共同設立。現在、ミラノ工科大学に研究員として在籍。

 

福島愛未/Megumi Fukushima

大阪府出身。筑波技術大学で建築を学んだのち、日本財団聴覚障害者海外奨学金事業の助成を受け、ギャロデット大学(アメリカ)でデフスペースデザインを学ぶ。帰国後、筑波技術大学大学院で日本のデフスペースデザインについて研究。卒業後、公益財団法人 ダスキン愛の輪基金の助成を受け、Frontrunners(デンマーク)でメディアを専攻するとともにヨーロッパ各国のデフスペースデザインを研究。現在は日本国内でデフスペースデザインの啓発活動と研究を行っている。

 

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