WINDOW RESEARCH INSTITUTE

Grant Results

三井麻央(京都芸術大学通信教育部非常勤講師)
「19世紀ベルリンの博物館建築における装飾の利用について──フリードリヒ・シンケルからマルティン・グロピウスまで」

三井麻央

03 Jul 2023

Keywords
Architecture
History
WRI session

公益財団法人窓研究所は、当財団が関係した研究の成果を共有するため、2023年4月15日(土)に「WRI session 研究報告会2023」をオンラインで開催し、建築学のみならず美術や社会学など多岐の分野にわたる8名の研究者による研究成果報告を配信しました。本記事は登壇者のひとりである三井麻央氏(京都芸術大学通信教育部非常勤講師)の講演内容を再構成したものです。

 

本研究は、19世紀ベルリンの建築家らによる「装飾」とはいかなるものであったか解明することを目的とする。とりわけ、博物館建築がその理念を示す「窓」として装飾を盛んに用いた例に顕著にうかがえるような、カール・フリードリヒ・シンケル(1781-1841)やマルティン・グロピウス(1824-80)の時代に生じた、19世紀の新たな装飾観に着目する。また、シンケル以来の装飾の利用および工芸運動の活発化とグロピウス設計によるベルリン工芸博物館の成立という実際の運動や作品の考察を軸に研究を進める。

成果要旨(PDF)

三井麻央/Mao Mitsui

1988年岡山県生まれ。2022年3月に岡山大学大学院社会文化科学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。岡山県立美術館学芸員等を経て、現在は京都芸術大学等非常勤講師。ドイツ近代美術史、とりわけ博物館建築と装飾の問題を研究。主な論文に「ベルリン、旧ナショナルギャラリーの建築と装飾(1)―モーリッツ・シュルツのフリーズにみられるドイツ統合の寓意―」(『岡山大学大学院社会文化科学研究科紀要』第54号、2022年)「王の肖像と装飾——ベルリン新博物館装飾壁画に描かれたフリードリヒ2世をめぐって」(『表象』第13号、2019年)、「フリードリヒ・シンケルによるベルリン旧博物館の装飾壁画に関する考察」(『美學』第69巻第1号、2018年)など。

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