WINDOW RESEARCH INSTITUTE

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CCA-WRI Research Fellowship Program

Mediating Light: The Architectures of Photographic Production

本プロジェクトは、写真材料の巨大企業イーストマン・コダックが世界各地に築いた企業帝国を支える建築とインフラに焦点を当てる。カナダ、米国、英国、オーストラリアに所蔵されるコダックのアーカイブ調査を基盤として、写真製造工場の設計を考察するものである。建築とインフラのいくつかの類型を軸に、素材、化学薬品、人々、通信システム、輸送インフラ、法制度、貿易政策といったさまざまな要素の連関を浮かび上がらせる。これらは、コダックの商業的成功と、世界中の人々による同社製品の広範な利用を可能にしてきたものである。

写真と建築の関係は、通常、写真家が建築をどのように記録してきたかという観点から考察される。具体的には、建物や建築環境を写した写真がその対象となる。しかし、写真そのものを支える建築も、確かに存在している。写真材料を扱う企業は、感光性のフィルムや印画紙を製造する工場、写真処理に用いる化学薬品を精製する施設、プロ・アマチュアを問わず撮影されたフィルムの現像や写真のプリントを行う施設、さらには莫大な企業利益に支えられた壮麗なオフィスビルを建設してきた。

本プロジェクトは、建築図面、ランドスケープ設計、建築許可書などの一次資料を通して、写真の歴史、そして写真をめぐる資本主義の歴史を読み解く。メディア産業が環境に及ぼす影響についての近年の重要な研究を踏まえながら、写真産業の歴史を地政学的な視座から考察する試みである。

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「Energy Always: 2024 CCA-WRI Research Symposium」での発表より。シンポジウム全編の記録映像は、CCA ウェブサイトでご覧いただけます。

About the Fellow

エミリー・ドゥーセット/Emily Ducet

2024 CCA-WRI Research Fellow

エミリー・ドゥーセットは、ティオティアケ/モントリオールを拠点とする作家、編集者、写真およびヴィジュアル文化の歴史研究者である。2020年にトロント大学で美術史の博士号を取得。その後、マギル大学美術史・コミュニケーション研究学科(2022–2023年)、ドイツ・エッセンの文化科学研究所(2021年)、トロント・メトロポリタン大学のイメージ・センター(2021年)でポストドクトラル・フェローを務めた。2024年には、カナダ建築センターでCCA–WRIリサーチ・フェローとして研究を行った。

写真を中心に、メディア技術の歴史と視覚文化を研究・執筆の主題としている。初の著書『Inventing Nadar: A History of Photographic Firsts』は、2026年にデューク大学出版局から刊行予定である。歴史的・現代的な文化について、学術的な読者と一般の読者の双方に向けて継続的に執筆している。『BlackFlash』『Border Crossings』『C Magazine』『Canadian Art』『Communication + 1』『Grey Room』『Lady Science』『Public Parking』『Transbordeur: photographie, histoire, société』など、さまざまな媒体に論考、インタビュー、批評を寄稿している。

これまでの研究は、美術史協会(Association for Art History)、カナダ建築センター、大英図書館エクルズ・アメリカ研究センター、エッセン文化科学研究所、ノースロップ・フライ・センター、ポール・メロン英国美術研究センター、カナダ社会科学・人文科学研究会議(SSHRC)、イメージ・センターの支援を受けている。