特定研究助成
「サスティナビリティと窓」
01 Aug 2024
公益財団法人 窓研究所は、本年度もテーマを設けた研究助成を実施いたします。社会的な課題と「窓」をかけあわせることにより、関連する研究課題への支援と、建築文化への貢献を目指しています。
持続可能な社会の実現に向けた、窓の役割やあり方を探求することを目的とした「サスティナビリティと窓」をテーマに研究事業を募集いたします。
人類の活動を起源とする気候変動は、世界各地でさまざまな影響を及ぼし、IPCCの2021年のリポートでは、世界平均気温は「少なくとも今世紀半ばまでは上昇を続ける」とされています。それらは生活環境の安全・安心に影響すると当時に、長期的なスパンで考えると人類の生存を脅かす可能性を否定できない状況になっており、持続的な社会を実現していくために意識や行動を変えていく段階に差し掛かっています。
テーマである「サスティナビリティ」とは1987年に国連ブルントランド委員会において、「将来の世代のニーズを満たす能力を損なうことなく、現在のニーズを満たすこと」と定義されています。地球環境の保護といった環境の問題意識だけではなく、経済的な持続性、そして不平等のない社会がより一層必要とされています。
上記をふまえ、当財団では、建築空間や日常生活に深くかかわる「窓」を軸に、サスティナブル社会の実現に向けたその役割やあり方を探求することを目的として、以下の1〜3の項目に関連する研究テーマを募集いたします。
1. 窓が関連する人間活動によってかかる負荷を軽減し、地球環境を保護する研究
2. 人々の経済活動を窓の視点から持続可能とする仕組みの研究
3. 窓を通じた格差のない認め合う社会の実現につながる研究
テーマ例
– 窓を含めた建築プロセスにおける材料や作業のロスを低減するコストパフォーマンスを最大化する仕組みの研究
– 伝統知や効果的な窓の計画に関する知識を広げ、循環型生活へのシフトを促す事例の研究
– 窓を通じた地域コミュニティーやグローバルなコミュニケーションによる多様性の理解を高める研究
– 窓が与える身体・精神への影響を明らかにし健康な生活を持続するための安全衛生の研究
– 窓を使った自然光および自然通風の活用に関する研究
– グリーンビルディング認証の歴史的変遷とそれらがファサードデザインに与えた影響に関する研究
– 歴史的な街並や地域の景観に寄与する公共、文化資源としての窓の保存や改修、転用に関する研究
– 景観保護区域における建築ファサードの開口部に関する研究
– 公共交通機関と窓 –鉄道沿線の建築物における開口部の研究-
– フードマイレージの削減に貢献する窓辺菜園に関する研究
など。
申請方法
「助成申請システム」よりマイページを取得してください。
※マイページは2024年9月1日より取得可能です
募集要項
Q&A
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