蔀戸
読み方:しとみど
板の表裏もしくは表面のみに格子戸を組み込んだ建具。上下2枚に分かれている場合が多く、下1枚は柱間に固定され、上1枚は長押から吊るされる。開口時は上1枚を水平にはね上げ、L字形の金物を用いて吊り上げる。
Texts From Articles (7)
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藤森照信|第六回仁和寺金堂の〈蔀〉
…たのでしょうか。 ,日本の数ある伝統的な窓形式の中で、もっとも取り上げてみたいのは、 「蔀」。「蔀戸」ともいう。 まず実例を紹介しよう。近畿地方には、特に皇室と縁の深い古寺が多く残るが、やはり取り…
12 Sep 2023
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出雲民芸紙工房/乾燥室の窓
…た鉄板があり、漉いた紙をそこにかけて高熱で乾燥させる。そこで発生した熱と湯気と煙は和紙貼りの木格子の蔀戸から排出される。 ,,,,出雲民芸紙工房 乾燥室 (出雲和紙/島根県松江市八雲町) ,本コラムは…
20 Jul 2020
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武工房/竹細工と窓
愛媛県内子町にある築約140年の竹細工の工房。狭い間口をできるだけ大きく開くために、雨戸は庇の下にしまえる蔀戸になっている。昼は蔀戸を跳ね上げ、細かく桟の入った引き違いのガラス戸を開けて手前の床几に座…
05 Feb 2019
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藤屋/土産物店の窓
長野県奈良井にある1830 年頃に建てられた町家。道路側の開口部の上部ははね上げ式の蔀戸、下部は柱の溝に沿って上部にスライドする板戸とガラス戸が設けられ、開店時に全て開け放てる。夏に催される祭りの時は…
08 May 2018
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第3回 華やいだ通りの情景
…達は駆け寄り、女性たちは窓の方へとキラキラと目を輝かせて視線を送る。広場ではクリスマスのために大きな蔀戸を上げたマーケットがあり、家族やカップルがその中を眺めながら楽しそうに話している。太陽は弱く陰鬱…
13 Jun 2016
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第17回 シェムリアップ 「洪水と床」(後編)
…開放感のある吹きさらしの空間になっていた。 平安時代の蔀(しとみ)戸の開放感にも似ているが、そもそも蔀戸は引き戸のない時代の簡単な窓として同じように発生した、多雨地帯の窓の原型なのかもしれない、と想像…
08 Feb 2018
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第2回 ふるさとを抱く窓
…は欠かせない。 ,,使用されなくなっていた建具を古くから伝わる弁柄(ベンガラ)で塗装し、雨風をしのぐ蔀戸(しとみど)を作成。家の改修はなるべく家のもので行う、ここでも古民家の特殊な空気をつくり出す工夫…
08 Nov 2017