カーテンウォール
読み方:かーてんうぉーる
英語:
curtain wall
非耐力壁の総称で、帳壁とも呼ばれる。荷重支持の機能をもたず、構造上取り外し可能な壁であり、材質は金属パネル、板ガラス、ガラスブロックなど多様。近代の全面ガラス張りの建物はこの壁の登場によって可能になった。
Texts From Articles (28)
-
コーヒーショップ・インゴット-「ガラスの塊」としての建築
…みられるものである。その後、ガラスの方立が金属の方立に置き換わるかたちでSSG構法へと発展していき、カーテンウォール用の2辺SSG9として1960年代後半に登場し、1971年に、ガラスの自重も構造シリ…
01 Aug 2024
-
心の窓 ─《聴竹居》
…った、藤井がヨーロッパ滞在で目にしたであろうものが、かたちを変えてここに実現されている。どちらも木製カーテンウォールとでも言いたくなるような細い柱で構成している。説明では、細いサッシの方立と柱が一体化…
11 Dec 2024
-
ジャン・プルーヴェの窓 #3 ――《ヴィルジュイフの仮設小学校》の窓
…つのエントランスを共有していた。 ,,,周囲360度のガラス窓 南面は室内側へ約10度傾けたガラスのカーテンウォールで、北面は垂直ガラスのカーテンウォール、東西面はどちらも屋根のカーブに応答しながら、…
28 Mar 2024
-
「札幌の家・自邸」の試み
北海道を代表する建築家・上遠野徹(1924-2009)による「札幌の家・自邸」は、コールテン鋼の鉄骨フレームによるカーテンウォール、複層サッシ、銅管による床暖房などの技術が、レンガ壁や障子戸といった地…
07 Feb 2023
-
第4回 辺境の小窓 馬祖・前編
…様を同時に見られるという点では、馬祖の集落は建築の進化過程を見ているようで面白い。この強風の島には、カーテンウォールまではなかなか定着しないと思うけれど。 さらに集落を歩いていて目につくのは、エアコ…
24 May 2022
-
内田祥哉 窓と建築ゼミナール
08 Oct 2017
-
ジャン・プルーヴェの窓 #2──プルーヴェ自邸の窓
…地面から直接生えているヤシの木が家主のごとく鎮座していた。高さ2.8メートル全幅8メートルのガラスのカーテンウォールは自邸の中でもひと際大きい窓で、内部から外部へと向かう視線を妨げる構造的要素も入念に…
22 Oct 2021
-
ジャン・プルーヴェの窓 #1──ディテールに宿る4つの構築的特徴
…し、ボルトやフックなどのディテールにより、現地で容易に組立(解体)できるものであった。 ,, 工業化カーテンウォールシステムの先駆け──クリシー人民の家 プルーヴェがはじめて建物全体の設計施工に関かか…
21 Jul 2021
-
ペーター・メルクリ
…遮断する壁としての役割を備えた、いわば「幅の広い柱」である。メルクリ氏は内外の領域限定に特化した壁(カーテンウォールなど)とピアを明確に区別していると考えられる。 ,,ペーター・メルクリ 1953年…
17 May 2021
-
カーテンウォールのなかの自然
…並び、都会に突如現れたオアシスのような景観を造り出している。僕はビルの外壁に近寄り、ビルの中の様子をカーテンウォール越しに覗いてみた。ガラス面には“東京の自然”が映り込んでいた。そしてその奥に、“ビル…
02 Sep 2020
-
Gigon / Guyer(ギゴン/グイヤー)
…がチューリッヒの《プライム・タワー》(2011)です。ファサードがなにしろ薄く──非常に高性能なそのカーテンウォールは三層構造で、そのなかに種々の遮光コーティングを施したガラスが5枚仕込まれています。…
17 Jun 2020
-
学校としてのバウハウス、その日本への展開
…側から撮られた写真がよく使われるかと思います。これは、コンクリートの躯体に、構造とは無関係のガラスのカーテンウォールが取り付けられ、水平に建築が伸びていく様子がよく分かる構図です。 しかし山脇の写真を…
13 Feb 2019
-
第5回 国際門窓城へ
…ページのフレコミによれば、「亜州地区最大的門窓幕牆産業展覧交易中心」、すなわち「アジア最大の門・窓・カーテンウォール産業に関する展示交易センター」。年に一度開催される「中国高碑店国際門窓節 (Chin…
14 Jan 2014
-
第20回 インド・キナウル地方「張り出しの村」(後編)
一晩で縫いあがったズボンを受け取りに、小さな村を歩いて再び家を訪ねた。お母さんは羊毛から生地を織り、それをお父さんがズボンに仕立てるらしい。『桃太郎』のおじいさん・おばあさんみたいな分業。青年は、田舎…
15 Jun 2018
-
空間を生かすも殺すも窓次第
…ラスの「透明な容量」に興味があるのです。透明性と反射性によって、形は変化を始めます。たとえば、新しいカーテンウォールの可能性にも興味がありますが、カーテンウォールはもはやフラットである必要はないと思っ…
11 Oct 2016
-
テクノロジーの裏にある建築的意志
…ます。 ジェシー・ライザー (以下:ライザー) ドバイではどんなオフィスビルであれ、基本的にガラスカーテンウォールという、現地の気候では非常に大きな環境負荷のある構法で外皮が覆われています。O-14…
27 Sep 2016
-
第19回 インド・キナウル地方「張り出しの村」(中編)
キナウル地方では、標高2~3,000mの谷沿いに集落の多くが営まれている。かつて秘境と呼ばれたであろう北インドの山の上のこんな場所でも、バスは毎日運行していた。バスの揺れさえ我慢できれば(それがひどい…
19 Apr 2018
-
なぜこの先生は熱貫流率や雨漏りについて聞いてくるのだろう?
…すが。 なので、すべて自分自身の経験とそれの自己反省するプロセスの自己満足でしかなかったのです。あるカーテンウォールメーカーと仕事をして実務活動をしていて気づいたのですが、例えば、ショッピングモールの…
06 Sep 2016
-
第18回 インド・キナウル地方「張り出しの村」(前編)
…ではその壁から木材をそのまま伸ばし、テラス状の空間が四方に張り出している。その張り出した外部の壁は、カーテンウォールのように軽く、板で囲われている。屋根はお堂の周りの諸室も含め、全てスレート葺きであっ…
14 Mar 2018
-
増田信吾/増田信吾+大坪克亘 『躯体の窓』
…重要だと感じています。 金野 この作品は改修前の写真を見たとき、本当に衝撃を受けました。ファサードはカーテンウォールのビルの一角を切り取ったようで、特にトリミングされた写真ではスケールがなかなか掴めな…
27 May 2016
-
総論 窓の成り立ち《4》
建築家・内田祥哉氏による若手建築家・研究者のための、「窓」を通じて建築を考える「窓ゼミナール」。カーテンウォールの成り立ちを解説した前回に次ぎ、最終回では、日本とアメリカでの窓の構法への認識のちがいか…
17 Jan 2018
-
総論 窓の成り立ち《3》
…前回に次ぎ、ニューヨークの《エンパイア・ステート・ビルディング》から《東京スカイツリー》までを例に、カーテンウォールの成り立ちを語る。 ,,カーテンウォール そういう時代はまもなく終わって、いよいよ本…
13 Dec 2017
-
総論 窓の成り立ち《2》
建築家・内田祥哉氏による、若手建築家・研究者に向け「窓」を通じて建築を考える「窓ゼミナール」。前回の日本での戦前のサッシのなりたちに続き、今回は戦後すぐ、まだカーテンウォールが登場する前の、日本での知…
31 Oct 2017
-
第8章 出窓・天窓
…化され、組立後の熔接跡処理の二度手間を避けるため、昭和40年頃までには熔接は使われなくなった。ただしカーテンウォールや車両用サッシなど、一部ではその後も熔接が使用されている。 <タッピングねじ> 19…
08 Jan 2016
-
第4章 アルミサッシの多様化と高性能化
…収後)などは、防音サッシとして使われることが多かったようである。 サッシおよび関連製品の多様化 〈カーテンウォール時代〉 1963年頃から、わが国でもカーテンウォールの開発・技術導入が行われるように…
16 Feb 2015
-
第3回 主流のない中国現代建築における窓
…る。水平連続窓に瓦を葺いた庇が掛けられたり、大小サイズの異なる窓がボコボコと穿たれていたり、ガラスのカーテンウォールにコンクリート製のルーバーが重ねられたり、木製の両開き戸が中庭に向かって全面に開かれ…
16 Sep 2013
-
第1章 アルミサッシの初期の様々な試み
ディテールを窓から読み解く アルミサッシ以前の建築用アルミニウム スチールサッシに代って登場したアルミサッシは、現代では凡そすべての建築で使われおり、アルミニウムはサッシやカーテンウォールなどの非構造…
23 May 2014
-
原広司 × 五十嵐太郎 窓の概念
時代に影響を与え、問題を提起し続けてきた建築家 原広司に五十嵐太郎が聞く。 集落調査や、自作から「窓」の概念を探るインタビュー。 五十嵐 今日は、原先生に窓を巡って、いろいろとお話をうかがいします。よ…
24 May 2013