あずましょうじ(東障子)
あずましょうじ(東障子)
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障子のうち、格子状に組んだ木枠の片面に和紙ではなく板ガラスをはめ込んだ建具。紙貼り障子に比べて耐久性、採光性、眺望に優れ、日本家屋の縁側に多く用いられる。享和元年以前には長崎の出島で使用された例があるものの、明治以前の日本では板ガラスの大半が輸入品であり、高級品だったため、日本家屋での使用は限られていた。板ガラスを用いた障子が一般に普及したのは、明治40年の板ガラス国産化以降であり、大正時代から昭和初期にかけて広まったとされる。初期のものは小さなガラス片を組み込んだ程度だったが、次第にガラスの使用面積が拡大していった。近年では、アクリル板を用いることもある。ガラスを用いる場合は、「硝子障子」とも呼ばれる。