WINDOW RESEARCH INSTITUTE

記事 窓のふるまい学[スイス編]連続インタビュー

シルケ・ランゲンベルク

シルケ・ランゲンベルク(建築史家) × 貝島桃代、 シモーナ・フェラーリ(ETHチューリッヒ校)

25 Jul 2024

Keywords
Architecture
Conversations
Switzerland

スイス連邦工科大学(ETH)チューリッヒ校建築学部建築遺産・保存研究室を主宰するシルケ・ランゲンベルク氏は、スイス各地の民家の調査とともに、デジタル・ファブリケーションやVR技術などのテクノロジーを活用しながら、建築遺産を修理しつつ保存していく方法を研究している。建築のふるまい学研究室を主宰する貝島桃代氏、シモーナ・フェラーリ氏が「窓」の保存・改修のこれからについてランゲンベルク氏に話を訊いた。

 

 

──私たちの研究では、窓の周りで繰り広げられる暮らしを、ドローイングを使って観察してきましたが、窓がどう製作や施工されるかといったことも、きわめて重要な側面です。産業化された建築要素として、窓はその地域それぞれの生産プロセスを反映します。スイスには伝統的に高い技能をもつ大工もいますし、細い窓枠と大きなガラス面の窓を製造できる最新技術をもったメーカーもあります。今回は、ETHチューリッヒ校の建築遺産・保存研究室であなたが進めていらっしゃるプロジェクトを通じて、こうした側面について考えていきたいと思います。

 

シルケ・ランゲンベルク(以下:ランゲンベルク) スイスの窓について語るとき、まず頭に浮かぶのはアッペンツェル民家です。これらは伝統的に南向きに建てられ、裏手の開口部は小さく作られているのに対し、メインファサードにはいくつもの窓が帯状に配されています(「帯窓」)。南側の窓には日差しを防ぐために木製のスライド式のよろい戸も取り付けられていて、フックで固定し、革紐で開閉できるようになっています。
数年前、[同州にある別の自治体]ハイデンの近くで調査を行っていたときには、いわゆる「冬窓(winterfenster)」に出会いました。これは窓の外側に重ねられるもう一層のガラス窓(「前窓」/vorfenster)で、よろい戸よりも寒さを防ぎ、採光もよくなります。たしか、よろい戸はふたつの窓の間で開閉できるようになっていました。折り戸タイプのよろい戸が見られるスイスのほかの州では、よろい戸の代わりに同じヒンジを使って冬窓が設置されることも、かつてはよくありました。

アッペンツェルの「帯窓」は、ほかの州の窓とはまったく違います。特に注目すべきは最下段につくもので、機織りなどの家内工業の作業場として用いられることの多かった地下室に、日光を取り入れるのに役立っていました。アッペンツェルは、ヨーロッパで工業化がいち早く進んだ地域のひとつであり、こうした地方農村部はザンクト・ガレンに拠点をおく大規模なテキスタイル会社の素材の供給元という重要な役割を担っていました。

 

──この帯窓という特殊な窓に関する技術と、家庭内で小規模製造業を営む新たなライフスタイルがスイスで出現したことに、何らかの関係があると思われますか?

 

ランゲンベルク スイスには、各州ごとに多種多様な窓のタイポロジーがあります。ただアッペンツェルでは、より多くの光を取り込むための大きな帯窓をかなり早い時期からつくっていました。比較的穏やかな気候のおかげでそうした窓をつくることが可能だったのです。対照的な例として、もっと寒くて積雪量の多いエンガディン地方の民家には、漆喰仕上げの深い抱きをもつ小さな窓が穿たれています。また、帯窓を可能にしたもうひとつの要因として、安定した大スパン構造を実現できる丸太組構法「シュトリックバウ(strickbau)」が挙げられます。水平連窓というものは、近代工業建築でお馴染みのものですから、こうして帯窓が生産の場と関係していることは自然なことのように感じられます。とは言うものの、いわゆる「モダニズム」が到来するずっと前からこうした窓が農家では用いられてきましたが。

──どういった点に関心をもって、こうした建物の調査に取り組まれたのですか?

 

ランゲンベルク アッペンツェル民家の一軒にぐらつきが生じていて、その原因究明を託されたのです。結論として、原因は構造システムに関する住まい手の知識不足にありました。過去の家主が、低すぎる戸口を広げようと、住みながらあちこちのまぐさや敷居を切っていたのです。その結果、戸口の上下に通っていた、正面と背面のファサードをつなぐ重要な梁の強度が落ちて、構造全体がしだいに脆弱になってしまっていたのです。その建物はもう解体される予定だったので、構造部材を取り外して調べることができました。あわせて窓をいくつも実測し、部分的に開けるためのスライド式の開閉機構もじっくり調べました。ここスイスには、そうした窓を今でも修理できるとても腕のいい大工がいます。

ところで伝統的な窓と言えば、「魂窓(seelenfenster)」あるいは「魂梁(seelabalgga)」をご存じですか?

 

──ええ、知っています! ETHのデザインスタジオで学生の一人に聞いてから、実在しているのか言い伝えにすぎないのかどちらだろうと思いながらずっと探してきたのですが……。

 

ランゲンベルク 伝説ではなく、実在の窓ですよ! 通常、民家の上階で見つけることができます。普通の窓のようには見えない、戸がついただけの、ガラスもないとても小さな開口部で、ベッドの上あたりにあります。住人の死期が迫ったときに、その魂が外に出られるように戸が開けられるのです。数ヶ月前、私の愛猫がこの世を去ったとき、亡くなる直前に獣医さんが窓(「魂の窓」ではなく普通の窓ですが)を開けてくださりました。その風習が、少なくとも動物のためには今なお行われていることを知って、とても驚いたものです。

  • 最上階に「魂の窓」がつくグラウビュンデン州アヴェルスの古い民家
    © Chair of Architectural Behaviorology
  • 2つの窓の間に「魂の窓」があるアヴェルスの民家
    © Chair of Architectural Behaviorology
  • グラウビュンデン州オーバームッテンにある農家の「魂の窓」内観
    © Chair of Architectural Behaviorology

──農家の窓に現れている技術や形は、地域全体で共有されてきた知的財産であるということができる一方で、工業的生産の世界では、新しい技術が生み出されるとその権利者が主役となり、知財は特許で管理されていくのが常です。特許についてはまさに今、研究しておられる分野ですよね。

 

ランゲンベルク 特許というのは、工業的生産特有のものですよね。単にデザインの著作権保護ということ以上に、特定の新技術の大量模倣を防止するためにあります。また、アイデアを売って儲けを得ることに重点を置く産業構造に動機づけられているものでもあります。かつては、企業やエンジニアが主でしたが、ここ数十年で建築家が特許を取得する件数も増加していますよね。それなのに、いったいどれほどの特許が存在し、設計する際にそれが窓などの建築要素の選択にどう影響しうるかを、なぜか誰も把握していません。それで私たちは、建築における媒体としての特許の役割を研究しています。なぜ特許の中には大きな影響力をもつものとそうでないものがあるのかといったことです。特許に秘められている価値や戦略についても考えています。

 

──研究のなかで窓の特許に出会ったことはありますか?

 

ランゲンベルク ええ。よく知られているベルックス社の天窓の特許のような、窓の設置方法や開閉機構の特許、あるいはシカゴで隣り合って事務所を構えていたフランク・ロイド・ライトとラクスファー・プリズム社が共同開発したプリズムガラスのさまざまな特許などがありますね。ただ私たちの研究対象は窓の特許に限っているわけではなく、工法、建材、建築機器などを網羅しています。そうした分野すべてを研究していくことで、特に大学という場所において、特許が建築にどのような影響を与えるのかを理解しようとしています。実際、特許がそうした研究の場で開発され、大学の建物が最初の実験台になることは非常に多いですから。ETHには特許を専門とする研究室もあります。

  • アルフレート・フォルクマー、引き違い窓の特許図面(1929)
  • M.アラン・ジャン・ギラン・マドリー、ガラスに縦軸ピボットヒンジのついた窓の特許図面(1979)

──歴史的建造物に関する研究に話を戻しますが、グラウビュンデン州ダボスにあるシャッツアルプ・ホテルも私たちの研究と共通のケーススタディーですね。

 

ランゲンベルク そうですね。シャッツアルプ・ホテルには、陽の光が客室の奥まで差し込むように部屋とバルコニーの間に高低差がつけられています。建設当初、バルコニーはファサードの全幅ではなく、中央と端部にだけ付いていました。後付けのバルコニーは部屋の床と同じ高さにあり、そこに上がるステップがないため、一目で見分けがつきます。

  • シャッツアルプ・ホテルのかつての姿(1900)。オットー・プレーグハルトとマックス・ヘーフェリが手がけた
    © gta Archiv/ETH Zürich, bequest Sigfried Giedion

──研究では、特にバルコニーの手すりに注目されていますよね?

 

ランゲンベルク 正確には、手すりのプロジェクトは、建物全体の長期的な変遷と維持管理の研究から派生したものです。窓はまだ良い状態が保たれているものの、木製手すりのほとんどはかなりひどい状態です。最も古いものは120年くらい前のもので、もう崩れる寸前です。でも、そこまで古くないものも含めて、すべて現在の建築基準を満たしていませんので、ひとつ残らず取り替えなければなりません。オーナーは、もし手すりをすっかりやり直すのであれば、スイス国内の作業ではコストがかかりすぎるので、東欧のどこかの国で製作することになるだろうと言いました。しかし私たちは、どうにかして地元で製作することで、地域の職人文化を後押しできないか検討しました。まず考えたのは、ロボットを活用して製作することでした。ただ、そうするとコスト面では折り合いがつくものの、地元の職人は得るものがありません。最終的に落ち着いたのが、手作業の工程にVR技術を活用し、複雑なデザインの手すりを簡単にかつ手頃な価格で製作可能にするアイデアでした。こうすれば地域にイノベーションがもたらされ、地元企業の知識も広がります。現在、ETHZのグラマツィオ・コーラー研究室と共にこのプロジェクトを進めているところです。すでにデジタル・ファブリケーション領域の修士学生の一人がプロトタイプを制作したので、来年早々にはホテルに設置し、地元の文化財保存の関係機関の方々に見てもらって話し合う予定です。さあ、どんな結果になるでしょう。オリジナルとまったく同じ姿になることを期待している方もいるでしょうが、高さを上げなければならないのでそれは無理なのです。

 

──つまり、手すりの製作方法だけでなく、新しいかたちも提案しようとされているわけですね。

 

ランゲンベルク 大きな課題のひとつは、手すりを支えるのに使われている構造にどう繋げるかです。現在は少なくとも4、5種類もの方法で固定されていますから。ひとつの案は、柱や壁の間に吊って床から浮かせる方法です。そうすることで、バルコニーに積もる雪と触れずに済み、木が濡れるのを防ぐことができます。

 

──新しい技術を導入することで、新たにデザインされるこの手すりを地元で経済的に製作することが可能になると……。

 

ランゲンベルク 地元企業が事業を継続できるための手段を提供することは、社会的にも経済的にも急務です。もしそうした企業が廃業してしまえば、地域の昔ながらの大工が受け継いできた知識が失われてしまいます。私たちの建築遺産を守り、修理していくためにはその知識を継承し続けていかなければなりません。修理もまた、窓に関する重要なテーマですね。古い木製の窓は、実は簡単に修理できるのです。

 

──それなのに、建物を改修する際には、窓はまっさきに修理ではなく取り替えが決定される要素になることが一般的です。現在のエネルギー基準を満たすにはその方が簡単だから、ということを理由に。

 

ランゲンベルク チューリッヒ州ヴィンタートゥールにある州立リヒェンベルク高校の熱環境改善計画を対象とした研究プロジェクトでは、まさにそうした状況に取り組んでいます。文化財指定された校舎の窓を、エネルギー効率を理由に取り替える必要がある、と改修計画の担当者に聞かされたチューリッヒ州の建造物保存局が、窓をそのまま残す手は本当にないのかと私たちのところに助けを求めてきたのです。ETHの建築・ビルディングシステム研究室のアルノ・シュリューター教授と共に建物調査を実施したところ、最初にわかったのは、オリジナルの窓の実測も、作図も、またどのようにつくられているかの理解もせずにその取り替えが決定されていた、ということでした。窓の詳細を求めても、オリジナルのものではなく、新たに設置予定の窓の情報しか出てこなかったのです。そのため、私たちは改修計画そのものに研究対象を移し、「この計画の真の課題はなにか? ファサードを完全に作り替えずに済む代案はないのか?」を問うことにしました。大きな焦点となっていたのは、教室を快適な室温に保つことと、それに必要な冷暖房の運用エネルギーでした。そこで新しい窓の設置を想定した影響評価を実施しました。その結果、気候変化でスイスでは寒冷化ではなく温暖化が進んでいるという事実を踏まえると、オリジナルの窓の取り替えは、保存の観点のみならず、二酸化炭素排出量の抑制や省エネの観点からも理にかなっていないことがわかりました。それに、これから再生可能エネルギーへの切り替えが進むことで運用エネルギーの環境負荷も低減されます。本当に取り替え対応が必要となるまで、オリジナルの窓をあと30年は使用できると結論付けました。

  • エリック・ランターが手がけた州立リヒェンベルク高校(1962)
    © Orkun Kasap, ETH Zurich

──窓の取り替えによって建物の様相ががらりと変わることも多いですね。ガラス面が大きくなることによって、元々あった素材感が失われてしまいます。サステナビリティへの取り組みは重要ですが、文化的観点から見れば、窓を改変することで失われてしまうものがあります。

 

ランゲンベルク 窓を取り替えると、建物のデザインが完全に変わってしまうこともあります。州立高校の校舎もきっとそうなったでしょう。ああいった類いの建築においては窓がきわめて重要で、非常に細い窓枠をもつ1950年代頃の建物では特に、窓を変えたらファサードの表情を台なしにしかねません。それにも関わらず、建物を改修する際に、まずは古い窓を全部撤去し、断熱材を入れるので、ぐっと厚みを感じる窓になってしまうことが少なくないのです。しかし、例えば細い窓枠といった重要なデザイン要素は大切にすべきなのです。不具合の原因は多くの場合、古くからある窓ではなく、後から行われた改修にあります。その一例が、学生の一人が研究してきたヴァレー州クラン・モンタナにある旧ベッラ・ルイ・サナトリウムで断片的に進められた窓の改修です。旧病室ではガラスだけが取り替えられた一方で、背後の廊下ではオリジナルの窓を残しながら、その内側に3層ガラス窓を取り付ける形でやり替えられました。その結果、室内から伝わる熱は断熱性の高い内窓までしか到達せず、内窓とオリジナルの窓との間で空気が露点に達するようになったため、オリジナルの窓の木枠が結露でダメージをうける恐れが生じてしまったのです。

  • アルノルト・イッテン、ルドルフ・シュタイガー、フローラ・シュタイガー=クロフォードが手がけたベッラ・ルイ・サナトリウム(1930)。病室にバルコニーのつく南側ファサード
    © gta Archiv / ETH Zürich, bequest Haefeli Moser Steiger
  • 北向きの廊下に沿って窓が並ぶサナトリウムの背面
    © gta Archiv / ETH Zürich, bequest Haefeli Moser Steiger

──さきほどの州立高校で行われているような研究プロジェクトは、改修対象の建物へどのように介入できるかの先例になるとお考えですか?

 

ランゲンベルク もちろんです。こうしたプロジェクトの結果が保存機関の会議で発表され、議論されれば、重要な先例となるでしょう。そして、「ほかにも建物に手を加える方法はありますよ。ほら、これが事例です!」と説得ができる材料になります。まさにそれこそが、州の建造物保存局にいる同志たちが調査を依頼してきたそもそもの理由なのです。今後ほかのプロジェクトの参考事例になり得ますし、なってほしいです。

 

──室温調節にかかるエネルギーなど、建物のエネルギー性能に関する問題は、建物を変えるのではなく、私たちがライフスタイルを改めることで解決できるものも多いですよね。

 

ランゲンベルク 確かにそうです。けれども、その方法をとるにはスイスは少し裕福すぎるように思います。現に、みんな自分の暮らし方を変えようとするのではなく、建物の方を変えていますから。

 

──研究者としてのご自身の役割は、今すでにある建物とのよりよい関わり方や保存方法を広めていくことであるとお考えでしょうか?

 

ランゲンベルク 世間の視野をもっと広げたいと考えています。一般的に、保存というと文化財登録された建造物を連想すると思いますが、そうしたものは今ある建物のストックのわずか5%程度にしか過ぎないのです。スイスにとって問題なのは、そうした文化財建造物ではありません。それほど数が多くない上に、そうした建物を守るための資金も、保存や修復の専門家も充足しています。注力しなければならないのは、ストックの大部分を占めている建物の問題と、そして資源の問題です。文化財建造物保存の手法は一般的な建物に対しても応用できるということにまず気づいてもらいたいです。既に存在し、歴史的観点からだけでなく資源保全の観点からも価値のあるものをいかに守っていくかということです。私個人としては、どちらの建物に対しても使う手法に大差はないと学生たちに教えることが重要だと感じています。唯一の違いは、文化財として保護されていない建物であれば、それほど多くの規制を受けないという点です。あらゆる建物が文化財建造物のように大切に扱われて寿命を延ばすことができれば、大きな前進になります。建物を取り壊すなど論外ですから。取り壊すのではなく、修理すべきです。見つけるのに少し時間がかかったり研究が必要だったりすることもありますが、どんな建物にも価値があると私は信じています。まずは、こうした問題やサステナビリティという概念が、もっと大きな視野で捉えられるようになることが必要だと思います。二酸化炭素をどれくらい排出しているかばかりでなく、建物がもつ歴史的価値、そしてよく見過ごされがちな社会的価値も含めて捉えなければなりません。今はまだそうした[取り換えや取り壊しの決断に至るまでの]プロセスが、新しい窓、新しい暖房設備、新しい建材を永遠に売りつけてくる産業に支配されすぎているように感じます。

 

 

シルケ・ランゲンベルク/Silke Langenberg
スイス連邦工科大学(ETH)チューリッヒ校建築学部建築遺産・保存研究室正教授であり、同学の保存・建設史研究所(IDB)と建築技術研究所(ITA)と連携する研究室を主宰。建設プロセスの合理化と、連続的・工業的・デジタル的につくられた建造物の開発、修復、長期的保存の問題に注目し研究を行う。

 

貝島桃代/Momoyo Kaijima
2017年よりETHチューリッヒ校教授として「建築のふるまい学」研究室を主宰。日本女子大学卒業後、1992年に塚本由晴とアトリエ・ワンを設立し、2000年に東京工業大学大学院博士課程満期退学。2001年より筑波大学講師、2009年より筑波大学准教授。ハーバード大学デザイン大学院(2003、2016)、ライス大学(2014–15)、デルフト工科大学(2015–16)、コロンビア大学(2017)にて教鞭を執る。住宅、公共建築、駅前広場の設計に携わるかたわら、精力的に都市調査を進め、著書『メイド・イン・トーキョー』、『ペット・アーキテクチャー・ガイドブック』にまとめる。第16回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館キュレーター。2022年、ウルフ賞(芸術部門)受賞。

 

シモーナ・フェラーリ/Simona Ferrari
2017年よりETHチューリッヒ校「建築のふるまい学」研究室指導・研究助手。東京工業大学、ウィーン工科大学、ミラノ工科大学、チューリッヒ芸術大学にて学ぶ。建築、写真、文章に至るさまざまなスケールやフォーマットの創作活動を行う。2019年の「ユーロパン」コンペで選出されたイタリア・アチェターティ社旧工業用地のプロジェクト《Landscape In-Between》共同制作者。2014年から2017年までアトリエ・ワンに所属し、国際プロジェクト、会場デザイン、インスタレーションを手がけた。文部科学省国費外国人留学生奨学金、MAK芸術建築センターMAKシンドラー奨学金受給者。

 

Top image: Old house in Avers GR with Seelenfenster on the top level
© Chair of Architectural Behaviorology

MORE FROM THE SERIES

RELATED ARTICLES

NEW ARTICLES