10 Mar 2022
擁翠亭
日本の茶室は狭い空間に多くの種類の窓を備えた特殊な建築物である。擁翠亭は、江戸時代前期の寛永年間(一六二四~一六四四)に、加賀藩二代藩主前田利常が、京の装剣金工師で前田家の家臣であった後藤覚乗の屋敷に、上段付きの書院や堂腰掛とともに建てた草庵茶室で、設計は小堀遠州。十三の窓を持つ多窓茶室であったことから、別名を「十三窓席」と言い現存する茶室で最も窓の多い茶室として知られている。本プロジェクトでは、擁翠亭の窓の開閉する音と動きを観察し、十三窓の繊細で豊かな振る舞いを抽出することを目的としている。
窓の音と動きの図鑑
「窓」の開閉する「音」と「動き」を観察・抽出し、私たちが耳や目で「窓」をどのように認知しているのかを解き明かす取り組み。「窓の音と動きの図鑑」は「Window Products Inside」の最初となるリサーチプロジェクトで、プロダクトデザイナー小宮山洋と窓研究所の協働で行われており、映像表現を岡崎智弘が作りあげている。
Window Products Inside
プロダクトデザイナー 小宮山洋によるリサーチプロジェクト。「窓」そのものに内包されている意味を抽出し再定義することで、多様な生活文化や新しい習慣を作り出す「窓」の鍵となるものを探す。
windowproductsinside.com