08 Jul 2022
京都府宇治市にある茶業会館。公益法人京都府茶業会議所の建物として建設され、現在は宇治茶道場「匠の館」としてお茶の教室などで使われている。壁面から突き出したアルコーブの上部に天窓が設けられている。この窓は「拝見窓」と呼ばれ、茶葉や茶の色を見極めるのに使用されていた。安定した光を供給するために窓は北に向けられ、光の乱反射を防ぐためにアルコーブの内側は黒く塗られており、黒いトレーの上で茶葉の色を、白磁黒の茶碗で茶の色を見分ける。
旧京都府茶業会館
(茶葉/京都府宇治市)
本コラムは、世界の窓辺とそのふるまいについて、東京工業大学 塚本由晴研究室との共同研究「窓の仕事学」から抜粋したものです。