09 Jul 2021
石川県白山市にある民族資料館。嶋村(現在の白山市桑島)に1864年に建てられた旧豪農の民家を移築してつくられた。江戸時代までは主屋の2、3階で、蚕の幼虫を飼育し、まぶしの上で繭をつくらせた後に殺蛹し、糸を取り出して生糸にする工程を行っていた。養蚕作業を行うため、明り取りの窓が各間毎に設けられている。柱間のちょうど半分に障子がおさめられて、引き込めるようになっており、壁面と窓が交互に反復している。
旧杉原家住宅
(生糸/石川県白山市)
本コラムは、世界の窓辺とそのふるまいについて、東京工業大学 塚本由晴研究室との共同研究「窓の仕事学」から抜粋したものです。