WINDOW RESEARCH INSTITUTE

連載 窓の仕事学

磐乃井酒造/清酒醸造と窓

塚本由晴研究室(東京工業大学)

20 Apr 2018

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Architecture
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岩手県盛岡市にある大正6年創業の酒造。蔵は昭和初期に建設されたもの。創業当時、周辺地域に清酒醸造業者がなく、濁酒の密造が盛んに行われていたため、地元の人がお金を出し合い、共同で設立した。当時は酒造りに携わる蔵人が醸造所の二階に、責任者である杜氏が一階に住み込んでいた。酒造りは冬の寒さを利用して11月から3月にかけて行なわれる。玄米の洗米、精米、蒸米を行う作業場では、北側の連続した木製引違い戸から冷気を取り込み、米を蒸した際の蒸気を釜の上部に設えられた大きな吸気口と高窓から排出することで、室内の温度を下げ、蒸し米を一気に冷ます。

磐乃井酒造
清酒/岩手県盛岡市

本コラムは、世界の窓辺とそのふるまいについて、東京工業大学 塚本由晴研究室との共同研究「窓の仕事学」から抜粋したものです。

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