京都郊外の山崎・天王山の麓、淀川への合流地点を望む高台に位置する。居室を中心とした空間は雁行した平面プランによって視線が斜め方向に抜けるのが特徴。幅約6mの縁側は水平連続窓に囲われ、引き違い窓の上部および下部の換気用小窓を曇りガラスとすることで、風景がぐるりとパノラマ状に切り取られる。特にコーナー部分は柱を省略しガラスの突きつけとすることで視線の抜けの効果を高めている。客室には東南側からの通風を取り込むことを目的にウィンドウ・シートの併設された窓がとられる。障子戸を全開にすると、市松状に縦桟と横桟の位置が異なるガラス戸が現れる。開閉時に縦横の桟の交わり方によって表情が変化する仕掛けになっており、食事室等、他の室にも同様の窓が設けられた。
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