鳴門市内に点在する増田友也の作品群。本建築は増田逝去後に完成した遺作にあたる。 モデュールに則り櫛比するルーバーが作り出す外観はコントラストの強い重厚感を備える。対面する健康福祉交流センターの存在と相まって、中央広場にはリジッドな雰囲気が漂う。一方で内部のホワイエは、高い天井とテーパーのかかった十字柱、そしてルーバーを介した縦長のアミダ型の窓から降り注ぐ光によって、淡く浮遊感をもった神聖性を獲得している。 ロビーの開口部は、スリット窓および3枚の明障子とその裏の4連ガラス戸、その下部の小さなスリット窓の反復で構成される。外側にはルーバーが取り付くが、ここではその存在を感じさせず、開口部とルーバーの対応関係が明白なホワイエとは対照的である。 またル・コルビュジエよろしく赤・青・黄・緑の四色で構成された四角錐台の色光窓も設けられており、華やかさの演出がなされている。現在、耐震改修のため閉館中。
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