WINDOW RESEARCH INSTITUTE

常滑市立陶芸研究所(現・とこなめ陶の森陶芸研究所)

堀口捨己
1961
所在地:愛知県
用途:展示・研修施設
構造:鉄筋コンクリート
18 Sep 2024
Keywords
Architecture
Collection
Japan

常滑駅前の大通りから逸れ、小高い丘の上に建つ本研究所を訪れると、外壁のモザイクタイルを用いた紫色のグラデーションの色彩に不意をつかれる。エントランスは縁を紫色に塗られたガラスブロックによりおぼろげな薄紫の光に包まれ、外観と内観の印象を調和する。幾何学的な形状の塔屋は天窓であり、格子状にはめ込まれたモールガラスから屋根版の反射とルーバーを介して、展示室上部にマットな光を与える。 2階の和室と会議室を跨ぐRCの柱スパンいっぱいの窓の寸法の取り合いには堀口の工夫が見てとれる。バルコニー側の4枚のガラス戸のうち3枚と和室側の障子戸の框が立面的に重なるように設計されている一方で、外部に設けられた「月見台」の幅は、和室ではなく柱スパンに合わせられている点も興味深い。

Virtual Tour

Drawing

エントランス ガラスブロック
屋上 天窓
2階和室 3連障子戸と4連ガラス戸
国内モダニズム建築の窓ー保存と継承
堀口捨己の開口部デザインの集大成 
常滑市立陶芸研究所(現・とこなめ陶の森陶芸研究所)
小林克弘