レアンドロ・エルリッヒ(アーティスト)
人の知覚を揺るがすような作品を通して、エルリッヒは、我々がどのように事象を捉え、空間と関わり、そして、現実を把握していくかについて探究している。知覚や認知といった問題を扱いながらも科学的実験の厳密さではなく、ユーモアとウィットに富んだねじれた空間、だまし絵のような手法によるエルリッヒの作品は、作品を体験する人同士の関係を解きほぐし、人々が共有できる場を生み出す。金沢21世紀美術館の《スイミング・プール》や越後妻有里山現代美術館の《トンネル》などの常設作品のほか、鏡などを利用して観る側を巻き込む作品で人気が高い。近年、日本だけでなく台湾・韓国などアジア地域で広く活躍している。