WINDOW RESEARCH INSTITUTE

連載 窓の仕事学

天神産紙工場/製紙場の窓

塚本由晴研究室(東京工業大学)

26 Apr 2018

愛媛県内子町にある築90年以上の大洲和紙の製紙場。伝統技法「引き流しすき」を行なっている。これは、簀桁(すけた)で何回も紙料液を汲み込み,目的の厚さに達すると桁から簀をはずし,簀の上にできた湿紙を重ねていく方法。自然光で和紙の厚さをみるために紙すき台の前には木製の枠の引き違いの窓が連続している。窓は3段3列の9つに分割されてガラスがはめられている。そのうち上2段は曇りガラス、下は透明ガラスで、室内に取り入れる光を拡散し均一にしている。

天神産紙工場
大洲和紙/愛媛県喜多郡内子町

白肌の 水すくいたる 和紙と手の 嵩増したるを 目に透かし見る

本コラムは、世界の窓辺とそのふるまいについて、東京工業大学 塚本由晴研究室との共同研究「窓の仕事学」から抜粋したものです。

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