滝口悠生(小説家)

Yusho Takiguchi

1982年東京都生まれ。2011年「楽器」で新潮新人賞を受賞してデビュー。2015年『愛と人生』で野間文芸新人賞、2016年「死んでいない者」で芥川賞を受賞。他の著書に『寝相』『ジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンス』『茄子の輝き』『高架線』『やがて忘れる過程の途中(アイオワ日記)』などがある。

April 27, 2021

滝口悠生|第4回 アルメニアのアラム

窓からのぞく部屋の様子、窓から外を眺めると見える景色、移りゆく車窓の風景。人の生活に曖昧な境界線として存在し続ける窓は、当たり前のようにそこにありつつ、ときに風景を絵画のようにも切りとります。小説家 滝口悠生さんとともに窓のある風景を巡り、その窓に寄り添う人の様々に耳を傾けます。

アイオワ大学にて長年開催されているレジデンスプログラム。そこで滝口さんが知り合ったアルメニアの作家、Aram Pachyan氏。出会いからの3年の月日と、その離れた距離を想い、アルメニアのアラムさんの自宅の窓について、滝口さんよりアラムさんへ質問を投げかけることから今回の窓をめぐるふたりの作家による対話が始まりました。

 

質問  滝口悠生

・あなたの家の窓について教えてください。窓の大きさや素材や形状について、そこから見える風景について。
・その窓はあなたの生活と仕事にどんな影響を与えますか。
・「窓」というモチーフについて、なにか発想するものがあれば自由に書いてください。

 

September 24, 2020

滝口悠生|第3回 自宅

窓からのぞく部屋の様子、窓から外を眺めると見える景色、移りゆく車窓の風景。人の生活に曖昧な境界線として存在し続ける窓は、当たり前のようにそこにありつつ、ときに風景を絵画のようにも切りとります。小説家  滝口悠生さんとともに窓のある風景を巡り、その窓に寄り添う人の様々に耳を傾けます。

今回の窓は滝口さん自身にとって最も身近な窓です。
仕事場であり、自宅でもある家の窓。新型コロナウイルスの影響下、多くの人にとって、家や職場、様々な場所との距離感が変容しつつあるこの数か月。これまで滝口さんの傍にあったいくつかの窓と、いま目の前にある窓、それぞれの姿が見えてきます。

 

June 9, 2020

滝口悠生|第2回 サジヤ(渋谷・神山町)

窓からのぞく部屋の様子、窓から外を眺めると見える景色、移りゆく車窓の風景。人の生活に曖昧な境界線として存在し続ける窓は、当たり前のようにそこにありつつ、ときに風景を絵画のようにも切りとります。小説家  滝口悠生さんとともに窓のある風景を巡り、その窓に寄り添う人の様々に耳を傾けます。

渋谷の喧騒を抜け、「奥渋」といわれるエリアに入る遊歩道沿いに料理とワインの店「サジヤ」があります。田中さんと池上さんのおふたりが10年近くこの場所で営んでいるお店です。まず目に入るのがふたつの古い窓で、なんとも愛嬌のある見た目。おふたりとこの窓との関係が気になり、滝口さんと訪問しました。

 

March 18, 2020

窓辺のひとびと|岸辺幼稚園(代々木上原)

窓からのぞく部屋の様子、窓から外を眺めると見える景色、移りゆく車窓の風景。人の生活に曖昧な境界線として存在し続ける窓は、当たり前のようにそこにありつつ、ときに風景を絵画のようにも切りとります。小説家  滝口悠生さんとともに窓のある風景を巡り、その窓に寄り添う人の様々に耳を傾けます。

まず訪れたのは東京の住宅街にある幼稚園の窓辺です。岸辺幼稚園は日本で初めてつくられた私立の幼稚園で、百年近くこの土地で子どもたちを見守ってきました。朝の登園の騒がしさも落ち着いたころ、園長であり創設者の孫にもあたる中島茂子さんにお会いし、時折園児たちの声が園庭や教室から聞こえる園長室でそっと話をうかがいました。