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November 19, 2020

地球ではないような窓辺の景色

木や土が生み出す、澄み切った空気。台所からホクホクと流れ出す、白いろの蒸気。大地に芽吹く草木と、花瓶に浮く切り花の束。夕焼けに染まる空と、液晶テレビの三原色。
人々の暮らしと自然をつなぐ窓辺には、たくさんのいろが混ざり合う。韓国、日本、インド、タイ、そしてもうひとつは想像の場所から───水彩画家のビョン・ヨングンさんが描く、いろとりどりの窓のはなし。

数年前に旅したインドのラダク。そこで見た湖の景色が忘れられない。ホテルの窓からは水面に映し出された空が広がっていた。風に揺れる雲の陰をずっと眺めていた。大きな窓からは、日暮れの空を昇る月が見えた。ピンクと黄いろに染まる空の景色。今もずっと、記憶に残っている。

 

ビョン・ヨングン/Byun Young Geun
韓国出身の水彩画家、イラストレーター、グラフィックノベル作家。現在は東京を拠点とし、書籍やCDジャケットのアートワークを手掛けるなど、幅広く活動。2013年から毎年発表している作品集では、一切の文字を用いずにイラストのみで物語を展開させるグラフィック・ノベルの手法を一貫して取り入れ、日常を取り巻く都市や自然のありかたを独自の視点で描き続けている。