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藤森照信|第七回 臨春閣の〈障子〉
…窓の重要な機能の一つは採光で、ヨーロッパの教会や王宮などでは古代ローマのクラウンガラス以来ガラスを使ったというのに、わが日本では天皇も庶民も…
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藤森照信|第六回仁和寺金堂の〈蔀〉
…は、どんなつくりだったのか。タイの現存例は薄い板であったが、古代においては薄い板をつくるのは困難を極めた。柱は斧で伐ればいいが、板をつくるに…
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窓のない建物──その論理と病理
20世紀初頭にあらわれてきた近代建築を特徴づけるひとつの要素に、「大きな窓」の存在がある。すなわち、石や煉瓦による伝統的な西洋建築における小…
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武関彩瑛(東北大学大学院文学研究科)「古代ローマの風景画とその自然観についての研究──室内空間と外界をつなぐ窓としての風景画―」
…院文学研究科)の講演内容を再構成したものです。 本研究は、古代ローマの壁面にタブロー画のごとく描かれた風景画が、現実世界の自然描写に影響を…
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WRI session 研究報告会2023
…建築文化圏の解明」 武関彩瑛(東北大学大学院文学研究科) 「古代ローマの風景画とその自然観についての研究──室内空間と外界をつなぐ窓としての…
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藤森照信|第三回 三田演説館の〈上げ下げ窓〉
…とはあっても、大量に必要な窓という実用品に回すなど、世界でも古代ローマ人以外には許されなかった。その古代ローマ人だって、教会のような特別な建…
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第0回 古今東西のマドソト建築 加藤耕一 × 大西麻貴+百田有希(o+h)× 伏見唯
…くに宗教建築は中で完結された世界を築いていますね。 伏見 古代の寝殿造など、昔から吹き放ちで庭と接してきた日本とはずいぶん違いますよね。先…
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「WRI session 研究報告会2023」オンライン開催
…建築文化圏の解明」 武関彩瑛(東北大学大学院文学研究科) 「古代ローマの風景画とその自然観についての研究──室内空間と外界をつなぐ窓としての…
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クリスト&ガンテンバイン
…磨かれたかがわかりますし、真鍮のフレームを持つ窓もあります。古代の建築のように、素材の存在感を讃えているのです。 バーゼル市立美術館の場合…
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『Windowology: New Architectural Views from Japan』中谷礼仁 オンライントーク – 柱間装置:日本建築における空間の豊かさ
…伝統の窓の概念、柱間装置をテーマに、開放から閉鎖、昼から夜、古代から未来など、様々に変化していく建築の姿を撮り下ろしの短編映画で考察していま…
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藤森照信|第一回 平野家住宅の〈ガラス戸〉光を通す魔法の障子がやってきた
…、窓枠やカーテンではなくガラスを思い浮かべるにちがいない。 古代ローマにスタートするガラス入りの窓は、しかし、日本の場合、遅れに遅れる。工芸…
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2022年度助成事業
…子(名古屋大学人文学研究科哲学倫理学コース) タイトル 古代ローマの別荘における窓とギリシア哲学との関連について 代表者氏…
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第33回 エジプト・ナイル編 「ナイルを駆け抜ける」
…移動が好ましい。 この道中、ナイル川沿いに点在するいくつかの古代神殿に立ち寄った。その内部は、どこも奇妙な彫刻やレリーフで埋め尽くされていた…
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第32回 エジプト・カイロ編(2) 「アーチに向かう」
のちにカイロの原型となる都市「アル・カーヒラ」がつくられる10世紀以前、その少し南の方に「フスタート」という都市があった。今ではオールド・カ…
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2020年度助成事業
…大学院 文学研究科 美学•西洋美術史研究室) タイトル 古代ローマの風景画とその自然観についての研究一一室内空間と外界をつなぐ窓としての…
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「窓展:窓をめぐるアートと建築の旅 」が丸⻲市猪熊弦⼀郎現代美術館にて開催
…章では、東北⼤学 五⼗嵐太郎研究室による壮⼤な年表によって、古代から現代にいたる、建築と美術そして窓の歴史が紐解かれます。さらに、ル・コルビ…
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穂村弘 短歌に詠われた窓たち(後編)
歌人・穂村弘さんが振り返り、考察してゆく、短歌にさまざまに詠われてきた「窓」。古代から現代へとたどってきた前編に引き続き、この後編ではさらに…
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穂村弘 短歌に詠われた窓たち(前編)
古代から現代まで、短歌が織りなしてきた言語表現の小宇宙。その中には、物言わぬまま私たちの日々に溶け込んできた「窓」が、印象的に詠われている歌…
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第30回 ヨルダン・ペトラ編「大地を直感する」
…意味を持っていたのかと興味は尽きない。しかしヨルダン南西部の古代遺跡・ペトラでは、なによりもその「岩石」としての遺跡の存在に最も驚かされるこ…
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Ch.2 フレーム―視覚的な装置、あるいはトロンプ・ルイユ(だまし絵)としての窓
…ス・セクンドゥスの記述によれば、ゼウクシスとパラシオスという古代ギリシャの画家は、どちらが描いた絵のほうが人の目をだませるか競ったという。ゼ…
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「窓展」関連イベント中谷研究室「柱間装置の文化誌」短編映像上映会12月7日(土)東京国立近代美術館にて開催
…ます。日本伝統の窓の概念、柱間装置。開放から閉鎖、昼から夜、古代から未来など、様々に変化していく建築の姿を撮り下ろしの短編映画2作品を通して…
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第26回 イラン タフテ・ソレイマーン編「囲うことから」
イラン北西部・ザンジャーンから相乗りの格安タクシーに乗り込み、古代遺跡、タフテ・ソレイマーンを目指す。タフテ・ソレイマーンは巨大な火口湖を中…
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第25回 イラン・タブリーズ編「都市はバザール」
…を下回っていた。 3世紀ごろにまでその歴史を遡ることができる古代都市であるタブリーズには、アゼルバイジャン人が多く住んでいる。この街のバザー…
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第23回 イラン・東ギーラーン編「家を“置く”」(前編)
実際に訪れる前、イランは私にとって未知の国であった。抱いていたイメージといえば、荒涼とした砂漠の中に古代の遺跡が点在するといった漠然としたも…
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第6回 老子が残した窓の格言
…たのが老子による「窓の格言」である。老子は言うまでもなく中国古代の思想家であり、建築家ではないため、『格言学』への収録を提案しなかったのだが…
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第22回 インド・キッバル「かくれた穴」(後編)
高地の朝は寒かった。 しかし、宿の3階にあるテラスに出てみると驚くほどあたたかい。たしかに気温は低いのに、太陽の下は暑いぐらいである。むしろ…
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第21回 インド・キッバル「かくれた穴」(前編)
…築は土をひたすら突き固めて一段ずつ壁を盛り上げていく方法で、古代から中国や日本でも使われてきた。宿の主人が言うには、この辺りで頻発する地震に…
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窓の短編映画 “THE CORALLUM”
…史上の建築を題材として調査を行っている。 沖縄県南城市にある古代祭祀空間、斎場御嶽には自然がつくり出した〈間〉が存在する。そこに人々は常なら…
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総論 窓の成り立ち《3》
建築家・内田祥哉氏による若手建築家・研究者のための、「窓」を通じて建築を考える「窓ゼミナール」。戦後日本でのサッシの誕生から、ガラスブロック…
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総論 窓の成り立ち《1》
…に木村徳国(のりくに)さんという歴史の先生がいて、めずらしく古代の研究をしている方でした。木村さんは、僕たちがわからないようなことをわかった…
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第9回 トルファン「海より低い砂漠」(中編)
…正面外壁には、二本の日干しレンガの塊がとりついていた。これは古代・中世ヨーロッパの教会などに用いられたバットレス(建物の壁から直角に出て主壁…
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第8回 トルファン「海より低い砂漠」(前編)
…えてゆくのだ。しかし残っているカレーズ沿いを覗くと、おそらく古代から変わらない、子どもを水浴びさせる母の姿が見える。 カレーズは、山麓から一…
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麗江 ホテルの窓
麗江にあるホテルの窓。両開き、格子つきの建具が3つ並び、その上部には卍形の格子が設けられている。この格子は万字紋と呼ばれ、古代インドやペルシ…
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第3回 烏鎮・「景区」外の家 (前編)
上海からバスに乗って2時間、浙江省北部にある烏鎮(Wuzhen)という町に着く。ここは水郷の町として有名な観光地である。上海も含めたこのあた…
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藤森照信「穴」
《空飛ぶ泥舟》や《草屋根》、《多治見市モザイクタイルミュージアム》をはじめ、木や土、植物など自然を生かした独創的な建築を手掛けてきた藤森照信…
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シリア編
…なって、コンベックスと言われる曲面を伏せて積み上げると簡単な古代壁が出来る。現代では、少し改良され、レンガ2個分の底なし木枠を使って作り、枠…
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第1回 アンデス山脈水平事情
…チリにはメキシコのマヤ文明やペルーのインカ文明などといった、古代文明は存在しない。もちろんマプーチェ族と呼ばれる原住民は存在したのだが、彼ら…
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第2回 蒐集される門と窓
…ある。創設者は馬末都 (Ma Weidu) という有名な中国古代美術のコレクター。もともとは作家/編集者なのだが、1980年代から美術品の蒐…
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VOL.0 対照語源学からみる諸言語におけるまど
… (あな) 」である。 先ず、英語の「まど」windowは、古代北欧語vindaugaに由来し、「風の目」を意味する。 (vindがwind…
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VOL.3 英語におけるWindow
… 今回は、英語のwindowという語について考える。この語は古代北欧語vindaugaに由来し、本来の意味は「風の目」である。現代英語の基本…
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VOL.2 ドイツ語におけるFenster
…e (ゲルマン語) タキトゥスの『ゲルマーニア』によると、古代ゲルマン人の住居は、木材や藁、土など軟材を使用したものであった。切り石や煉瓦…