November 25, 2014

猫とファッションと窓

猫とクリエイターをテーマにしたウェブマガジン『ilove.cat』を主宰、また、東京スタイルを提案し、いまやファッション業界を代表する媒体のひとつとなったウェブマガジン『honeyee.com』、『.fatale』などでフリーランス編集者としても活躍する、服部円さん。愛猫のスカイ、そして自身も現地に取材へと出向いた2015S/Sパリコレクションを通した、猫とファッションの“窓”の風景について──

スカイのためにつくられたような窓。ここでの日光浴が、彼の日課になっている。この家に住んでいた人も、猫と暮らしていたのだろうか。

朝ごはんを食べたら、窓の側にきて“ニャーニャー (開けて) ”とせがんでくる。カーテン越しにみる猫のシルエットの、しなやかな美しさに見惚れる。

新幹線や飛行機の移動は窓側がいい。iPhoneで撮ると手前の柱や壁がゆがむんだよと、昔、仲良しのカメラマンさんが教えてくれた。確かに、時速300kmでみる景色は、こんな斜め具合が正しいのかもれない。

仕事や本を読む手を止め、刻々と変わる景色を眺める。ただそれだけの貴重な時間。さっきまで一緒だった人と、とてつもない速さで、遠く離れていく。

年2回のパリコレ出張。ショー終わり、グラン・パレの窓から外を見ると、パパラッチやジャーナリストのお迎えの車がずらり。これもショーの醍醐味のひとつ。

移動中、タクシーの天窓からみえるパリの空。古い建物が多く残るこの街は、景観を守るために洗濯物を外に干さないという条例があるとか。でも……見上げた先には、お布団が。

カフェで出会った犬。外に出たいのか、それとも通り過ぎる人を観察しているのか。愛猫もこんな風に、散歩に連れていけたらいいのにと、自由そうな犬を見る度に思う。

ホテルに戻って校了作業。クラシックな鉄製の柵はパリならでは。近所のサンドイッチ屋さんで昼食を購入。フランスパンがこんなに美味しいってパリにくるまで知らなかった。

10日間のパリ取材を終え、空港へいくタクシーの窓から見たエッフェル塔。どこにいても、窓の外は繋がっていると思えば安心できる。次に訪れる、どんな場所でも。

服部円/Madoka Hattori 編集者。武蔵野美術大学空間演出デザイン学科卒業、同大学院中退。女性ファッション誌の編集者を経て、現在はフリーランスの編集者として『honeyee.com』『.fatale』などに関わる。猫×クリエイターをテーマにしたウェブマガジン『ilove.cat』主宰 http://kokeshisha.com/